【こちらも読みたい】これが「離婚後」のリアルだ。離婚して辛かったこと1位がある意味で衝撃的。よかったことは「ストレス軽減」5割【調査結果】
ひとり親世帯は、全国に134.4万世帯ある。厚生労働省が発表した「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」によると、母子家庭119.5万世帯、父子家庭14.9万世帯となっている。
ひとり親世帯となった理由で最も多かったのが「離婚」で、母子家庭では79.5%、父子家庭では69.7%だった。
離婚した場合、子どもと離れて暮らす親は、同居して子育てする親に対して養育費を支払う義務がある。しかし、養育費が必ず円満に支払われるとは限らない。
離婚問題が得意な弁護士を検索できるポータルサイト「ベンナビ離婚」を運営するアシロは、離婚歴があり20歳未満の子どもの親権を持つ女性300人を対象に養育費に関する調査を行い、その結果を発表した。
「養育費を受け取っているか」の問いに対し、「毎月もらっている」と回答したのは36.3%だった。
次いで、「一度ももらえていない」が32.7%、「過去数回のみはもらったがその後はもらえていない」が15.0%。「毎月もらっているが、減額されることがある」が9.3%で、何かしらの事情により満額の養育費をもらえていないという人は約6割だった。
「離婚の時、養育費の取り決めをしたか?」という質問に対しては、「家庭裁判所を介して取り決めた」が28.0%、「公証人役場で公正証書を作成した」が21.3%で、公の場で取り決めをした人は49.3%にのぼった。。
しかし、裁判所で取り決めをした人でも、毎月もらっているのは52.4%にとどまっている。
一方「取り決めをしなかった」と答えた人は全体の21.3%で、そのうち93.8%が「一度ももらえていない」と回答した。
取り決めをしなかった理由で最も多かったのは「相手と関わりたくなかった」の31人で、次いで、「相手に支払う意思がないと思った」が23人、「相手に支払う財力がないと思った」が18人だった。
調査からは、女性のひとり親世帯が、経済面での困難を抱えやすいこともわかった。
養育費を「毎月もらっている」と回答した以外の182人のうち、「経済面で生活に余裕はあるか」という質問に対して、「十分に余裕がある」、「少し余裕がある」と回答したのは17.5%に留まった。
また、同じ182人に対象に、何が困っているかを尋ねたところ、70人が「生活が苦しい」と回答。
50人以上が「子どもの学費が足りない」、「子どもの塾や習い事にかけるお金が足りない」と答えた。
他にも、家事と仕事の両立の難しさや、健康面での不安を抱えている親もいた一方で、「DVが怖い」といった事情から、状況の改善が難しいケースがあることもわかったという。
「ベンナビ離婚」は、調査から、離婚後に養育費を問題なく受け取れている女性のひとり親世帯は4割にも満たず、結果的に経済・生活面で困窮する状況があることがわかったとしている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
離婚後の養育費、約6割が満額もらえず。離婚時の養育費の取り決めは?【アンケート調査】