アメリカの複数の大学で4月22日、イスラエルのパレスチナ攻撃に抗議し、ジェノサイドに加担しないよう大学に求めるデモが行われた。
2023年10月7日にハマスとイスラエルの武力衝突が起きて以降、パレスチナ・ガザ地区で3万4000人を超える市民が死亡し、その数は増え続けている。
アメリカでもイスラエル軍の攻撃に対する抗議が広がる中、ニューヨーク州のコロンビア大学では4月18日、100人以上の親パレスチナのデモ参加者が逮捕された。
これを受け、東海岸を中心とした複数の大学の学生らがキャンパスにテントを張り、集会や座り込みをして抗議した。
このデモの影響で、コロンビア大学では22日の対面授業が中止に。イェール大学ではデモ参加者が逮捕され、ハーバード大学では、キャンパスへの一般の立ち入りが禁止になった。
デモは、ニューヨーク大学や、マサチューセッツ工科大学、ミシガン大学、カリフォルニア大学など、アイビーリーグ以外の大学にも広がった。
デモ参加者はガザへの攻撃を非難し、イスラエルに武器を売却している企業などへのダイベストメント(投資引き上げ)を大学に求めている。
18日に100人以上が逮捕されたコロンビア大学では、学生らが「ガザ連帯の野営」を実施。キャンパスにテントを張り、ガザ攻撃で利益を得ている企業に投資しないよう求めた。
行動を起こしたのは学生だけではない。コロンビア大学の教職員も、学生が逮捕されたことに抗議してストライキを実施した。
マサチューセッツ州にあるハーバード大学は、キャンパスへの立ち入りを大学のID所持者に制限し、他大学のデモで使用されているテントやテーブルなどの設置を禁止した。
ニューヨーク大学でも、ビジネススクールの前で学生らがダイベストメントを求めて声を上げ、複数の学生や教職員が逮捕された。
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コロンビア大学のネマト・シャフィク学長は22日に発表した声明で、「キャンパス内でユダヤ人学生に対する反ユダヤ主義的な言動や脅迫・嫌がらせが起きている」と主張して、抗議活動を非難した。
「私たちの意見の相違はここ数日で広がる一方です。こうした緊張は、コロンビアとは関係のない、自分たちの目的追求のためにキャンパスにやってきた人々によって悪用され、増幅されています」
一方、デモを行っているコロンビア大学の学生団体は、抗議活動が反ユダヤ主義的であるという主張を否定。
「反ユダヤ主義という主張は、私たちを代表していない扇動的な個人を取り上げたもの」とインスタグラムの投稿で説明した。
さらに抗議活動は平和的に行っており「いかなる形の憎しみや偏見も断固拒否する」とつづっている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
コロンビア、イェール、NYU…アメリカ大学で次々とパレスチナ連帯の抗議活動。学生や教職員らが逮捕される