オーストラリア・シドニーのショッピングモールで4月13日、ナイフを持った人物が買い物客らを次々に襲い、6人が死亡した。
当局は、犯人が女性を狙った可能性があるとしている。
ニューサウスウェールズ州警察によると、この事件で女性5人と男性1人が亡くなった。男性は警備員だったという。また、生後9カ月の赤ちゃんを含む12人がけがをして病院に搬送された。
ジョエル・カウチ容疑者は、ショッピングモールに居合わせたエイミー・スコット警部に射殺された。警察は、容疑者がスコット警部に向かってきたとしている。
ニューサウスウェールズ州警察のカレン・ウェブ長官は15日、容疑者が「女性を標的にしていた」という考えを示した。
ウェブ長官は出演したテレビ局ABCで「監視カメラの映像で、犯人は男性を避けて女性や子どもを狙っているように見える」と聞かれ、「動画はそのことを物語っている、そうではないでしょうか?」と答えた。
「そのような問い合わせが多くあります。私の目にも捜査官の目にも、犯人が女性を狙い、男性を避けたことは明らかです」
「死亡者のうち5人が女性で、入院中の被害者の大半も女性です」
「私たちには、犯人の心の中で何が起きていたかのかわかりません。そのため、犯人を知る人や、身近な人物への事情聴取に時間を費して、動機の手がかりを得ることが重要だと考えています」
カウチ容疑者がメンタルヘルスの問題を抱えていたこともわかっている。警察は事件にはテロの可能性はないとしている。
亡くなった女性の一人、アシュリー・ジャッドさんは9カ月の娘と一緒にいたところを刺された。
スカイニュースによると、ジャッドさんはけがをした後に、近くにいた人に娘を渡した。託された2人は近くにあった服などを使ってジャッドさんと赤ちゃんの止血をしたものの、ジャッドさんは病院で死亡が確認された。赤ちゃんの容体は安定しているという。
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「女性を標的にしていたのは明らか」6人死亡のシドニー殺傷事件で警察長官が語る