「アスパラ」の上手な保存方法がこれだ。鮮度を保つために◯◯を防ぐのがポイント

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2024/04/05 05:07 ウェザーニュース

本格的な旬を迎えるアスパラガス。輸入物も多く、また国内でも加温した室内で促成栽培されますが、やはりこれからは陽射しを浴びた露地もののアスパラガスが一段と美味しくなります。

アスパラガスは乾燥しやすく、鮮度が落ちやすい野菜だそうです。そこで、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに上手な保存法を伺いました。
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もともとは観賞用だったアスパラガス

アスパラガスは、もともとヨーロッパからロシア南部で古くから自生していた植物で、ローマやギリシャでは紀元前から薬用や食用として栽培されていました。

「日本には江戸時代、観賞用として入ってきて、食用として栽培されるようになったのは大正時代からです。当初は缶詰用のホワイトアスパラガスが主流でしたが、その後グリーンアスパラガスが中心となり、今にいたっています。

日本ではアスパラガスというと、グリーンアスパラガスが主ですが、ヨーロッパでは日光を当てずに育てるホワイトアスパラガスが主流です。また変わり種として最近流通するようになってきた紫色のパープルアスパラガス、若いうちに収穫するミニアスパラガスなどもあり、バラエティに富むようになりました」(吉田さん)

乾燥を防ぎ、ストレスをかけない保存を

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アスパラガスは鮮度が落ちやすい野菜で、保存にも気をつかう必要があるそうです。

「まず大事なのは、なるべく早めに調理することです。アスパラガスは、切り口から水分が蒸発しやすいため、乾燥して鮮度が早く落ちる野菜だからです。

冷蔵庫にしまい忘れていたものが、切り口近くの茎にしわが寄ってカサカサになっていた、という経験はありませんか。こうなるとせっかくのアスパラガスが台無しです」(吉田さん)

すぐ調理できない場合には、保存に気をつける必要があります。どんなことがポイントになりますか?

「まず、乾燥させず生えていた状態で保存すること。水分蒸発を防ぐために湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋やラップで包んでから野菜室に立てて保存します。

寝かせると、その体勢から穂先が上に伸びようとするためにストレスがかかり、糖やうまみ成分をエネルギーとして消費してしまうので、味が損なわれ、鮮度も落ちてしまいます。

また、さらにより鮮度を保つには、牛乳パックの上部を切って底に水を含ませたキッチンペーパーを敷き、そこに立ててポリ袋に包み、冷蔵庫に入れるとより保存が効きます」(吉田さん)

油を入れた固ゆでで冷凍保存を

このほかに、冷凍保存もおすすめだそうです。

「アスパラガスは冷凍保存できる野菜です。調理するまでに時間がある場合、忙しい時やお弁当のおかずには、冷凍保存が便利です。

まず冷凍は茹でてからにしますが、根元と穂先で固さが異なるので、沸騰した湯に横にして一気に入れるのはよくありません。穂先が先に柔らかくなってしまい、栄養分やうまみ成分が抜ける原因となります。

そこで沸騰した湯に植物油と塩を少し入れ、立てて根元を10秒茹でます。それから横にして30~40秒茹でます。茹で時間は太さにもよるので『少し固いかな?』ぐらいでザルに取りましょう。

その後は水につけたりせず、そのまま冷まします。油が保護膜となって予熱が入るので、美味しく仕上がります。完全に冷めたら使いやすい大きさに切り、チャック付き保存袋などに入れて冷凍してください」(吉田さん)

アスパラガスには、その名の由来にもなった新陳代謝を促進するアスパラギン酸が豊富です。また、他にもビタミンC、E、B群、カロテン、食物繊維なども豊富に含まれています。穂先には毛細血管を丈夫にする働きのあるルチンも含まれています。

これからますます美味しくなるアスパラガスを上手に調理して、本格的な春の味覚を味わいましょう。
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