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ドイツサッカー連盟とアディダスは、背番号44のサッカードイツ代表ユニフォームの販売を中止した。
ソーシャルメディアでは、「44」のフォントデザインがナチス親衛隊のシンボル「SS」に似ていると問題視されていた。
スポーツファンの応援アイテムとして欠かせないユニフォーム。サッカードイツ代表で44番をつけている選手はいないものの、オンラインショップでユニフォームを買う場合、購入者は好きな名前と背番号を選べる。
背番号44のユニフォームを見た人たちからはSSに似ていると懸念の声が上がり、SNSで騒ぎになっていた。
歴史家のミヒャエル・ケーニヒ氏は、「歴史的に見て、このようなユニフォームを使用することに疑問を感じる」とXで述べている。
AP通信によるとドイツ代表のユニフォームを手掛けるアディダスは4月1日、名前や背番号を入れるカスタマイズサービスを停止した。
ドイツサッカー連盟も背番号44のユニフォームのオンライン販売を中止した。
ドイツサッカー連盟は現在、新しい「4」のフォントデザインについて、スポーツECサイトの11teamsportsと話し合っているという。
ナチス親衛隊(SS)は、ヒトラーによって1925年に創設された私設部隊だ。元々は、ヒトラーを護衛する組織だったが、ナチスの台頭とともに成長して警察権や軍事力を掌握し、ユダヤ人迫害やホロコーストに関与するようになった。
組織のシンボルとして使われた、ルーン文字の「SS」は、「稲妻」とも呼ばれる。
ドイツの国際放送DWによると、ドイツではSSのシンボルを公に展示したり広めたりすることは禁止されており、刑事訴追される可能性もある。
アディダスとドイツサッカー連盟は、ユニフォームの背番号44をSSのシンボルに意図的に似せたわけではないとしている。
アディダス広報は、「『4』のフォントデザインは、ドイツサッカー連盟と11Teamsportsが開発した」とドイツ通信社DPAに説明している。
また、アディダスは「私たちは企業として、あらゆる外国人嫌悪、反ユダヤ主義、暴力、憎悪に反対する」と声明で述べている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
サッカードイツ代表の背番号「44」ユニフォームが販売中止に。ナチス親衛隊との類似を指摘されていた