必要な睡眠時間は人によって様々ですが、自分にとっての適正な睡眠時間を知るにはどうすればよいのでしょうか。
睡眠研究の世界的権威である、筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構長の柳沢正史さんに聞きました。
理想的な睡眠時間とは「休日も含めて毎日同じだけの時間眠って、昼間に眠気が起きないこと」が目安になります。逆に言うと、昼間に眠いと感じる人は、睡眠時間が足りていない可能性がある。
基本的に人間は「眠り過ぎる」ことはできません。長時間眠れるということは、その時間が適正睡眠時間か、もしくは睡眠不足が蓄積していたのでしょう。
毎晩8、9時間以上も寝ているのに、まだ昼間に眠い、しかもひどいイビキをかく人の場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。ぜひ一度、専門医に相談してみてください。
自分にとっての適正な睡眠時間を見つける方法はいくつかあります。
1つは、誰にも起こされず、邪魔されず眠れる環境を4晩連続で確保して眠ってみてください。そうすると1日目は多くの人が長時間寝ます。それは、寝だめをしているわけではなく、たまっていた睡眠負債を返しているわけですね。
4日間続けることで、次第に落ち着いて、睡眠時間がほぼ一緒になってきます。それが、あなたの適正な=理想的な睡眠時間です。
このやり方が難しい人は、休日も含めて、毎日の睡眠時間を決めて1週間ほど生活してみてください。
そうするとほとんどの人が寝不足を感じ始めます。そうなったら、次の週は15〜30分ほど毎晩の就寝時間を早くする。昼間眠くないか、パフォーマンスが落ちてないかなど自分と相談しながら、進めていきます。もっと眠れそうであれば、さらに15〜30分ほど毎晩の就寝時間を早くして、1週間ほど過ごします。
繰り返すうちに、アラームがなくても休日も自然と同じ時間に目が覚めるようになります。時間はかかりますが、これで自分に合った必要最低限の睡眠時間がわかります。
ぜひこれらの方法で「日中、もっとも調子よく過ごすことができる睡眠時間」を見つけてみてください。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
自分の「理想の睡眠時間」の見つけ方って?睡眠研究の世界的権威に聞いた