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新型コロナワクチンの接種費用はこれまで全額を公費で負担していた。首相官邸のホームページによると、接種回数は4億3400万回を超えた。2023年9月から行われている「秋冬接種」だけでも2600万回を数える。
全世代が無料で受けられる特例の臨時接種は2023年度いっぱいで、3月31日に終了する。新型コロナの主流がオミクロン株となり、重症化率が低くなってきたことなどが理由だ。
4月以降、コロナワクチンの接種は大きく二つに分かれる。
一つ目は、自治体が秋冬に行う年1回の「定期接種」だ。対象は全世代ではなく、65歳以上の高齢者と、特定の基礎疾患を持つ60〜64歳の人に限られる。費用の一部は原則として自己負担となり、「7000円」という目安が示された。インフルエンザのワクチン価格は1500円程度で、それと比べてかなり高くなる。
ただし、低所得者は無料で受けられるようにする。自治体によっては独自の補助をすることも考えられるという。
二つ目は、年齢に関係なく接種を希望する場合だ。希望者は自ら医療機関に足を運んで接種を受けることになる。この場合の費用は全額自己負担になる。
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ワクチン価格がどの程度になるかは、現時点ではわからない。各メーカーが検討中とされているが、アメリカでは23年初め、100ドルを超えていた。現在の通貨レートをもとに考えると、日本では1万円を大きく超える価格となってしまう。今後の推移が注目される。
国は無料期間中に接種することを勧めている。特に初回接種(1回目、2回目)が終わっていない人に対しては、ホームページで「早めの予約をご検討ください」と呼びかけている。
現在の接種では、オミクロン株のXBB.1.5という系統に対応するワクチンが使われている。これは、ほかのXBB系統に対しても効果があると認められている。
一方で、23年末から感染が拡大しているのは、オミクロン株の別系統「JN.1」だ。中国やアメリカなどで広がり、日本でも急増しているとみられる。
国立感染症研究所がおこなっている亜系統の検出割合の推定によると、JN.1の割合は23-24年の年越しを挟んだ1ヶ月で急上昇し、1月15日時点で57%と推定された。現在のコロナ感染の主役は、JN.1に置き換わったことがみてとれる。
厚生労働省の1月19日の発表によれば、全国に約5千ある定点医療機関に8~14日に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数は4万4178人を数えた。1定点あたり8・96人(速報値)で、前週(6・96人)の1・29倍となり、8週連続で増加した。
現在のワクチンはJN.1に有効なのか、解明が待たれるところだが、JN.1は既存の変異株と比べて、免疫回避力が高まっているという研究もある。
その一方で、世界保健機関(WHO)は、XBB.1.5に対応するワクチンは、JN.1に対しても重症化を防ぐ効果があることが予想されると発表した。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
新型コロナワクチン、「無料」は2024年3月まで。変異株「JN.1」にも効く?いま分かっていること