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世界気象機関(WMO)は1月12日、2023年は観測史上「最も暑かった」と発表した。
WMOは、国際的な6つの主要な気象データを検証。2023年の世界の平均気温は、産業革命前に比べ、1.45℃前後(1.33〜1.57℃)上昇し、観測史上最も高い平均気温を記録した。平均気温の上昇を約1.5℃に抑えることが世界目標となっているが、それに迫る勢いだ。
月ごとに見てみると、23年6月から12月にかけて、全ての月で最高平均気温を更新。7月と8月は観測史上最も暑い2カ月となった。
記録的な気温上昇について、WMOは太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が高くなる「エルニーニョ現象」と気候変動の影響を示している。
WMO事務総長のセレステ・サウロ氏は「エルニーニョ現象は自然に発生し、年を経て去っていきますが、長期的な気候変動は激化しており、これが人間の活動によるものであることは明らかです」と指摘した。
また、「エルニーニョは通常、地球の気温がピークに達した後に最も大きな影響を与えることを考えると、2024年はさらに暑くなる可能性があります」と、さらなる気温上昇の可能性を述べた。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は「人類の行為が地球を焦がしている」とコメント。
「最悪の気候変動を避けることはまだ可能です。ただし、地球の気温上昇を1.5℃に抑え、気候正義を実現するという野心を持って私たちが今行動する場合に限ります」と行動を促した。
何よりも国や企業の脱炭素化を急速に進めることが重要だが、国連は個人で気候変動を止めるためにできる10の行動を紹介している。
・家庭で節電する
・徒歩や自転車で移動する、または公共交通機関を利用する
・野菜をもっと多く食べる
・長距離の移動手段を考える
・廃棄食品を減らす
・リデュース、リユース、リペア、リサイクル
・家庭のエネルギー源をかえる
・電気自動車にのりかえる
・環境に配慮した製品を選ぶ
・声を上げる
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「人類の行動が地球を焼き焦がしている」2023年は観測史上最も暑かった。24年はさらに暑くなる可能性