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ローマ教皇庁(ヴァチカン)は12月18日、同性カップルへの祝福を正式に認める宣言を発表した。宣言はフランシスコ教皇が承認している。
その一方で、ヴァチカンは同性カップルへの祝福を異性カップルの結婚とはまったく別として扱うようにも要請している。
ヴァチカンはこれまで、「結婚は一組の女性と男性が共同体を作るためのもの」というカトリック教会の教義を損なうとして、同性カップルへの祝福を否定してきた。
2021年には、「神は罪を祝うことはできない」として同性カップルへの祝福を認めない見解を示している。
しかし今回はその方針を一転。祝福を可能としたことで、カトリック教会がこれまでで最もインクルーシブな決定を下したことになる。
宣言では、司祭はケースバイケースで判断することができ「人々が、祝福を通して神の助けを求めようとするあらゆる状況で、教会が彼らに寄り添うのを妨げたり禁止したりすべきではない」と書かれている。
その一方で、ヴァチカンは結婚が女性と男性の結びつきであることを改めて強調。
同性カップルへの祝福をカトリック教会の祝典や儀式で実施したり、異性間の結婚式やシビルユニオン(同性カップルに結婚と同等の関係を認める制度)と結びつけたりしてはならないとしている。
カトリック教会は2023年10月に、教皇フランシスコが同性カップルに対する祝福に前向きな姿勢を見せたことを示す書簡を発表していた。教皇はこの書簡でも、異性間の結婚と混同しない限り、祝福しても良いとする考えを示していた。
カトリック教会におけるLGBTQの権利擁護に取り組んできたアメリカのイエズス会司祭ジェームス・マーティン神父は、今回の決定を「大きな前進」とSNSで歓迎。
「『神は罪を祝福しない』としたわずか2年前の結論からの転換だ。これまで禁止されていた、礼拝によらない形での司教、司祭、助祭による同性カップルの祝福への扉を開く」と述べている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ローマ教皇庁が同性カップルの「祝福」を承認。2年前の否定から方針転換