NY屋台にイスラム嫌悪のハラスメントを続けた元米政府高官、ヘイトクライム容疑で逮捕される

スチュアート・セルドウィッツ容疑者にハラスメントを受けたハラルフードの屋台(2023年11月22日)

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※この記事には、人種差別発言が収録された動画が掲載されています。

アメリカ・ニューヨーク市のハラルフード屋台で執拗な嫌がらせをした元政府高官が11月22日、悪質な嫌がらせやストーカー行為のヘイトクライムで逮捕された。

逮捕されたのは、バラク・オバマ政権下で国家安全保障会議の高官を務めていたスチュアート・セルドウィッツ容疑者だ。

ニューヨークタイムズによると、被害を受けた屋台経営者は「勤務中に男が複数回イスラム嫌悪な言葉で嫌がらせをしたため、恐怖や不快感を感じた」と警察に相談していた。

逮捕されたセルドウィッツ容疑者は、警察署から連行される際に記者からの質問を投げかけられたものの、答えなかった。

SNSに投稿された複数の動画には、セルドウィッツ容疑者が24歳の屋台経営者に対して、イスラム嫌悪的なコメントを何度も浴びせる様子が映っていた。

同容疑者は屋台経営者に対し、「親がエジプトの諜報機関に捕えられて爪をはぎ取られるだろう」という趣旨の発言をして、立ち去るように求められると「私はアメリカ人だ…ここは自由な国だ、エジプトとは違う」と拒否。

「英語を話さない」と伝えた屋台経営者を「無知だから屋台で食べ物を売っているんだろう」と嘲った。

さらに、別の動画では、セルドウィッツ氏は屋台経営者を「テロリスト」や「どうしようもない人間」と侮辱。「子どもを殺しているのはあなたで、私ではない」と言われると「いいか、4000人のパレスチナの子どもを殺しても、十分じゃない」と答えた。

https://twitter.com/itslaylas/status/1727059850725872010?ref_src=twsrc%5Etfw

セルドウィッツ容疑者はニューヨークタイムズの電話インタビューで、「屋台経営者が武装組織ハマスを支持したので非難した」と主張し「その時にかなり腹を立てており、後から考えると後悔するかもしれないことを言った。 それは後悔している」と述べた。

セルドウィッツ容疑者の元雇用主であるロビー企業「ゴッサム・ガバメント・リレーションズ」は、容疑者との関係を断ったことをSNSやウェブサイトで伝えた上で「彼の行動を撮影した動画は、卑劣な人種差別であり、我々が実践する尊厳の基準を損なうものです」と非難した。

同社のウェブサイトに掲載されていたプロフィール(現在は削除)によると、セルドウィッツ容疑者は2000年代初めに国家安全保障会議・南アジア局の局長代理を務めた。CNNはセルドウィッツ容疑者のLinkedInプロフィール(すでに削除されている)に2009年2月〜2011年1月まで同職に就いていたと書かれていると報じている。

さらに、セルドウィッツ容疑者は、民主党・共和党の両政権の下で働いていたほか、イスラエルとパレスチナ問題を扱う国務省の部署での勤務経験もあるとニューヨークタイムズに説明している。

ガーディアンによると、ハラスメントを受けていた屋台店主は22日に営業を再開。ニューヨークの屋台経営者らの権利を守る団体「ストリート・ベンダー・プロジェクト」は、店をサポートするお客が列を作ったと伝えている。

https://twitter.com/VendorPower/status/1727451234687144318?ref_src=twsrc%5Etfw

ハマスが10月7日にイスラエルを襲撃した後、イスラエルはパレスチナ・ガザ区に対する大規模な報復攻撃を続けている。ニューヨークタイムズによると、紛争による緊張の高まりを受け、ニューヨークではユダヤ人とイスラム教徒への嫌がらせが増えている。

ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。

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Marita Vlachou