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第三者から提供された精子・卵子を使った生殖補助医療を巡り、超党派議員連盟がまとめた新法のたたき台について、同性カップルの当事者団体などが11月15日、精子、卵子の提供が受けられる対象を広げることを求め、1万60筆分のオンライン署名と要望書を議連に提出した。
たたき台では、生殖補助医療を受けられるのは法律上の夫婦に限定。事実婚やひとりで産み育てたい独身の女性、同性カップルは除かれている。
当事者団体『こどまっぷ』は、精子提供の範囲について、出産をのぞむ全ての人に拡大するよう要望。理由として、「今回の法律によって、すでに生まれている子どもたちが、自身の出自をネガティブに捉えてしまう可能性があります」と指摘。
また、「法律ができても、子どもを産み育てたいと思う方は諦めきれないでしょう」とした上で、「その結果、個人間で精子提供を受けようとして、感染症のリスクが上がったり、安全ではない方法を探らなくてはいけなかったり、出自を知る権利が保障されなくなったりすることも予想されます」と不安を訴えている。
署名の賛同者からは「国が家族の在り方を決めて、国の描く家族像に合わない人には保護も保障もない、というのが、いつまで続くのかと思います」「すでに多様な家族が存在することを、国も正面から認めるべきです」といったコメントが寄せられている。
朝日新聞によると、議連は今国会への法案提出は見送り、来年の通常国会への提出をめざす意向。署名を受け取った幹事長の秋野公造参院議員は「現時点では各党、(法律婚の夫婦以外を対象とすることについて)議が整わなかった。努力は続けていきたい」と話した。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「国の描く家族像に合わない人への無保障、いつまで続くのか」生殖補助医療の対象拡大を求める署名、1万筆超える