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マンション価格は今後どうなっていくのか。
不動産ビッグデータとAIを活用した情報サービスを展開する「マーキュリーリアルテックイノベーター」(東京都新宿区)が、中古マンションの相場予想を発表した。2022年に売り出された築10年以内の中古マンションの価格を、新築分譲時の価格と比較したところ、平均で約3割値上がりしていることがわかった。
同社が、首都圏・関西・東海にあるマンション6万3383棟、計272万1490戸分のデータをまとめた「Realnetマンションサマリ」の新築マンションデータと、民間住宅情報会社の中古流通マンションデータをもとに、再販価格を試算した。今回の調査対象は、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪の7都府県。
2022年に7都府県で販売された中古マンション価格は平均6819万円。新築分譲時の価格は同5176万円だったため、上昇幅は31.8%となった。
上昇幅が最も大きかったのは、東京の36.6%。次いで大阪の35.7%だった。11.6%だった愛知をのぞき、残りの4府県はいずれも20%を超す伸びとなった。
中古マンション価格の上昇率を築年数別に見てみると、築浅なほど高いとは言えないことがわかった。
築1年未満の中古マンション価格の上昇率(全体平均)が28.2%にとどまる一方で、築10年では40.4%と大きな伸びをみせた。
築10年の物件は2013年前後に竣工したもので、東日本大震災などもあって経済状況が不安定だった時に売り出された物件だ。当時は景気の先行きに対する不透明感が高く、マンション需要が落ち込んでいた。そのため、新築マンションの分譲価格が現在に比べると非常に割安だった。
販売価格が大幅に安かったことから、築10年経った現在も新築分譲時の価格を大きく超える価格で取引されている。
新築マンション価格の高止まりを受け、中古マンション価格は今後も値上がりするとみられている。
資材やエネルギー価格の高騰に加え、建設業界での人手不足も手伝って、新築マンション価格は上昇している。東京23区では2023年1〜6月の新築分譲マンションの平均価格が1億円の大台を突破したほどだ。
中古マンションは新築マンションの購入を検討する人たちの受け皿になることからも、旺盛な需要が続きそうだ。
マーキュリーリアルテックイノベーターは、「築浅や駅近など条件の良いマンションに注目が集まるため、エリアによってはさらに価格が高くなると考えられる」としている。
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中古マンション購入、価格は今後どうなる?東京23区は新築が1億円超え