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パリのグレヴァン美術館に10月16日、「ロック様」こと俳優ドウェイン・ジョンソン氏のろう人形がお目見えした。
しかしこのろう人形、デビュー早々SNSで厳しい評価を受けている。
新たに展示されたろう人形は、青いポロシャツを着て腕組みをするジョンソン氏が表現されている。
しかしこのろう人形に「何かが違う」というコメントが投稿されている。中でも多くの人が違和感を抱いたのが、肌の色が実際のジョンソン氏よりも白いという点だ。
SNSには「ロックをホワイトウォッシュした」「白人にしている」という投稿のほか、P&Gの万能クリーナーマスコット、ミスター・クリーンのようだという指摘も。ミスター・クリーンはジョンソン氏と同様にスキンヘッドだが、白人男性として知られる。
ジョンソン氏の父親はカナダ・ノバスコシアの黒人で、母親はサモア人。カリフォルニア州出身で、プロレスラーとして成功した後にハリウッドの人気俳優になった。
10代の頃にハワイの住んでいたこともあり、2023年8月に発生したハワイ・マウイ島火災では、住民を支援するための基金を立ち上げている。
グレヴァン美術館は100年以上の歴史があるろう人形館で、これまでマイケル・ジャクソン氏や、ジョー・バイデン大統領、チャールズ国王などのろう人形を展示して人気を博してきた。
しかしジョンソン氏のろう人形を紹介する同美術館のInstagram投稿には、「似ていない」「なぜ肌が白いのでしょう?」「いつ修正するのですか?」などのコメントが寄せられている。
中には「作っていたアーティストが途中で体調不良になり、引き継いだ人にこれはヴィン・ディーゼルだと冗談で伝えたのではないか」という投稿も。これはジョンソン氏と映画「ワイルド・スピード」の共演者であるディーゼル氏の不仲を絡めたジョークだと思われる。
反応の大きさに、ジョンソン氏も行動を起こすことにしたようだ。同氏は22日、ろう人形を酷評する友人のコメディアンの動画を、爆笑する絵文字とともにInstagramでシェア。
キャプションで「グレヴァン美術館に連絡して、ろう人形の重要な詳細や改善点を『アップデート』してもらいます――まず最初に肌の色から」と伝えた。
それでもジョンソン氏は、ろう人形を嫌っているわけではなさそうだ。投稿の最後で「今度パリに行った時に立ち寄って、自分と一緒にお酒を飲もう」ともつづっている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ロック様を「なぜ白人にした?」ドウェイン・ジョンソンのろう人形、SNSで酷評される