しかし、いざむこうとすると途中で切れたりしてうまくむけないことが多いものです。
ウェザーニュースでは、「ぶどうの皮、どうむいてる?」というアンケート調査を実施したところ、「軸側からむく」が74%、「反対側からむく」が6%、「その他」が20%という結果で、ほとんどの人が軸側から皮をむいていることが分かりました。
実は、皮をむく時にどの部分からむいているかで、むきやすさが大きく変わるそうです。山形県天童市の果樹農園、hiro.smile.farmの後藤弘美さんに大粒ぶどうの上手な皮むき法を聞きました。
ぶどうは種類によって皮をむいて食べるもの、皮ごと食べるものがあるそうです。
「うちで最も人気のあるシャインマスカットやナガノパープルは皮ごと食べられるぶどうの代表ですが、巨峰やピオーネなどは皮をむいて食べることが多いぶどうです。もちろん皮ごと食べてもOKですが、食感や渋みなどが気になる方も少なくありません。
ところが、皮をむくのはなかなか骨が折れる作業です。皮と果肉が繊維で密着しているため、大粒ぶどうはデラウェアなどの小粒のぶどうのように果肉を指で押し出そうとしてもツルンとはむけないのです」(後藤さん)
大粒ぶどうの皮をきれいにむく裏ワザがあるそうです。
「ぶどうは軸から実に栄養分を送る繊維が皮に沿ってお尻の方にむけて走っています。軸の方から皮をむこうとすると、この繊維が皮を果肉に密着させているため、お尻の方に行くほどうまくむけません。
そこで、お尻の方からむくと繊維が邪魔をせず、スーッときれいに気持ちよく皮をむくことができます。お尻の皮がつまみにくければ、ナイフなどでお尻に切れ目を入れ、そこから爪を入れてむいていくと良いでしょう。
その他にも、爪楊枝を使う方法もあります。爪楊枝を軸の穴に浅く刺し、そこからぐるりと1周皮に切り込みを入れます。あとは皮をつまんでむくだけです。きれいにむけるので、スイーツなどに使うと見栄えもよくなります」(後藤さん)
一度に食べ切れない場合でも、上手に保存する方法があるそうです。
「ぶどうを保存するには、ぶどうが実を保護するために出している白い粉、ブルームを落とさないことが重要なので、洗わずに一房ずつ新聞紙などで包んで、冷蔵庫の野菜室へ入れてください。
房から実をはずして保存するならハサミで軸の2~3mm上を切り、軸を上にして並べ、キッチンペーパーに包んで保存容器やチャック付きの保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すると長持ちします」(後藤さん)
ぶどうはビタミン類をたっぷり含んでいます。上手に皮をむいておいしく栄養補給しましょう。
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