NASAは宇宙探査を快適に行うために「特殊なタイヤ」を開発しました。このタイヤは通常のタイヤと何が違い、どのような利点があるのでしょうか?海外YouTubeチャンネル「Veritasium」がNASAガ開発した特殊なタイヤについて解説しています。
*Category:テクノロジー Technology *Source:Veritasium,wikipedia
NASAが探査機を送り込みたい場所の多くは、大気圧がないか、非常に低い場所です。そのため圧力を利用するゴム製の空気入りタイヤは利用できません。また、火星が氷点下56℃になるように惑星は気温が極端に下がることがあり、この環境はゴムを劣化させてしまいます。
そこでNASAは医療器具などに利用されている「ニチノール」という特殊な金属でタイヤを再開発することにしました。この金属の特徴は力を加えて変形させても特定の形状に戻すことができることです。また、通常の金属よりも最大30倍伸ばす事ができます。
NASAが開発したタイヤにはゴムや空気圧は利用しません。タイヤの骨となるのは金属です。このタイヤはどれほどの耐久性をもっているのでしょうか?
そこで、自転車のタイヤをこの金属で作成し、針の上を走らせる実験が行われました。
まずは一般的なゴムと空気圧を利用したタイヤで実験してみます。針の上を走行すると当然のことながら、針がゴムを貫通し中の空気が漏れ、パンクしてしまいました。
一方、金属を利用したタイヤは針は刺さるものの、影響は一切ありません。
その後、スピードを上げて走行しても乗り続けることができます。
次はタイヤに弾丸を撃ち込んでみます。
弾丸を撃ち込んでも破損することなく走行できています。
この金属は伸縮することができるため、ゴツゴツした岩の上でも快適に走行することができます。宇宙探査には最適といえるでしょう。
この魔法のようなタイヤは当然、地球でも利用可能です。このタイヤを利用すればパンクの心配は無くなります。また、タイヤの空気圧が低くなることもなくなり燃費も大幅に向上するでしょう。
NASAが開発した「特殊なタイヤ」は宇宙探査だけではなく、地球上の生活も快適にすることができると「Veritasium」は期待しています。
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形状記憶合金でできた「最強のタイヤ」をNASAが開発、耐久性がスゴすぎる