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東日本は9月8日、台風13号の影響で激しい雨が降り続き、道が冠水したり、避難指示が出たりしている。
そんな中、「都内変わらず満員電車だが…」と、山手線のホームが利用客であふれている画像がX上で確認された。
あたかも8日朝の光景のように投稿されているが、これは8日に撮影されたものではないため、誤りだ。
台風などの災害時は、根拠不明な投稿や画像、映像が出回ることが多いため、拡散には注意する必要がある。
「都内変わらず満員電車だが… 電車ガラガラじゃないのおかしいだろ。世の中、命より重い仕事であふれてるのか?」
9月8日午前8時26分、こんな文言とともに、利用客で大混雑している山手線ホームの画像がXに投稿された。
都内では8日、台風13号の影響で朝から激しい雨が降っていたことから、この日の様子だと勘違いした人もいるかもしれない。
しかし、この画像に映っている利用客は厚手の冬用コートを着用しており、今の季節に撮影された写真ではないことがわかる。
気象庁によると、8日午前の東京の最低気温は19.7度で、冬用コートを着用するにはまだ早い。
また、写真には傘を持ったり、雨で濡れたりしている人も見当たらない。
さらに、電光掲示板を見ると、次の電車の到着時間は8時38分となっている。
発信元の投稿時間(午前8時26分)から考えて、何事もなければラッシュ時は数分間隔で走っている山手線が10分以上も到着しないダイヤとなっているのは不自然だ。
では、この画像の出所はどこだろうか。
Googleの画像検索を利用すると、同じ画像がネット上で数多く出回っていることがわかった。
例えば、生活総合情報サイト「All About」は2019年3月28日、「通勤電車の混雑率ランキング!高い路線と区間は?」という記事を配信。
記事中で、発信元と同じ画像を使っている。
このほか、2012年11月16日にも、ガラスドア専門店のブログ記事に同様の画像が登場していた。
発信元の投稿は77.6万件表示されているが、「過去の画像ですよね」「現在使用されている山手線の写真ではない」と指摘する声も多かった。
一方、「会社が来いいうたら行かなあかんのよ」や「会社に行くこと=仕事」と反応する人もいた。
台風などの災害時は、根拠不明な投稿や画像、映像が出回る可能性が高い。拡散には十分注意が必要だ。
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「台風なのに満員電車」山手線ホームが混雑する画像→誤り。災害時、根拠不明な情報に要注意