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新学期が始まったアメリカ・アイオワ州の一部の学校で、子どもたちをニックネームで呼ぶのに、親の許可が必要になっている。
ニックネームに親の承認が必要になったのは、LGBTQ+教育を抑え込もうとする共和党議員らによって作られ、5月に知事が署名した法律が理由だ。
この法律「SF496」は保護者の権利を強化するもので、教師は親が承認しない限り、学区に登録されていない生徒の名前やジェンダー代名詞を使用できない。違反した場合は、教師や学区長に罰則が科される。
法律の記述が曖昧であるため、一部の学校が内容を慎重に解釈して、現段階ではニックネームも含まれると判断したのだ。
民主党のリズ・ベネット州上院議員は、ニックネーム申請を求める学校からの連絡をXに投稿している。
この連絡には「今日教室でジョセフがジョーと呼んでほしいと求めましたが、そのニックネームはインフィニットキャンパス(保護者が授業内容にアクセスできるオンラインプラットフォーム)に登録されていませんでした。許可するためにはあなたの承認が必要です」と書かれている。
地元のニュースメディアは、保護者の驚きと戸惑いを伝えている。
ベサニー・スナイダーさんは「昨日学校が始まったのですが、子どもが帰ってきて『変なことがあった』と教えてくれました」とアイオワ・ニュース・ナウに語った。
スナイダーさんによると、一人の生徒が自分の名前は「ガブリエル」ではなく「ゲイブ」だと伝えたものの、教師らは「新しい法律ができたので、その名前で呼ぶためには保護者がフォームに記入する必要がある」と伝えたという。
ニック・コビントンさんは、子どもが学区から受け取った申請書の画像をSNSに投稿。
画像には、登録名とは異なる名前を記入する欄や、希望するニックネームを申請するよう求める学校からの連絡が写っている。
学校からの連絡には、「アイオワ州の法律を順守するため、お子さんが登録時に提供された法的な名前ではなくニックネームを希望する場合は、このフォームに記入して下さい」と記載されている。
この法案を提出した共和党の州議員は、法律はニックネームを意図したものではないと述べている。
しかし、アイオワ以外のアメリカの州でも、曖昧な表現を含む法律が成立して教師らが慎重な姿勢を取らざるをえなくなっている。
フロリダ州では2022年に、特定の学年で性自認や性的指向について議論することを禁止する州法が成立したが、この法律にも曖昧な表現が含まれる。
法律に反対する人たちは、この曖昧さこそが特徴で、教育者たちに厳格に守らせる意図があると指摘している。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
生徒をニックネームで呼ぶのに親の許可が必要。アイオワ州で生徒や保護者が戸惑い