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アメリカ・フロリダ州に拠点を置くチンパンジーの保護団体 Save the Chimps が投稿した1本の動画が話題を呼んでいる。
投稿されたのは、同団体が保護した「バニラ」と名付けられたチンパンジーの動画。ニューヨーク州の実験施設や檻の中で人生の大半を過ごしたバニラが、初めて見るケージ越しではない空を、物珍しそうに何度も見上げる様子が映っている。
バニラは最初、建物から外に出るのをためらうが、群れのリーダー「ドワイト」が両手を広げて「おいで」という仕草を見せると、安心したのか一歩を踏み出してドワイトの胸に飛び込んだ。外に出ると、バニラは一旦立ち止まり、驚いた表情で空を見上げる。
その後も何度も立ち止まっては、「信じられない」とでも言うかのように上を見上げるということを繰り返す様子がなんとも切ない。
Save the Chimpsによるとバニラは28歳。幼少期をニューヨーク州にある実験施設で過ごした。施設ではチンパンジーは約1.5m×1.5×2mの小さな檻に入れられていた。その後はカリフォルニアの動物保護施設 Wildlife Waystation に引き取られたが、そこでも居場所は檻の中だった。Save the Chimpsに引き取られたのはWildlife Waystation が2019年に閉鎖したためだという。
辛い過去を持ったバニラだが、現在は妹シェイクと約1万2000平方メートルの広大な敷地を歩き回ることができ、自由を謳歌している。チンパンジーの仲間たちと暮らしているため寂しくなることもなさそうだ。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
28年間を実験施設や檻で過ごしたチンパンジー、初めて見上げる空に示した反応が胸を打つ【動画】