「息子に席を譲った」タイタニック探索ツアー事故で19歳が犠牲に。母が語る

運行会社オーシャンゲートの潜水艇

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1912年に沈没した豪華客船タイタニック号を見学する探索ツアーをしていた潜水艇「タイタン」。海底から残骸が発見され、6月22日に運行会社は乗客5人は死亡したとみられると発表した。

この事故で夫のシャーザダ・ダウードさんと息子のスールマンさんを亡くしたクリスティン・ダウードさんは、当初は彼女がタイタンに乗船予定だったが、19歳の息子に席を譲っていたと明かした。

クリスティンさんはBBCのインタビューで、もともとは夫のシャーザダさんと共にタイタニック号の沈没現場を見に行く予定だったが、新型コロナの流行のためにツアーは一度キャンセルになったと述べた。

「その後、私は行くのをやめて、席をスールマンに譲りました。彼はとても行きたがっていたから」

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夫のシャーザダさんは沈没したタイタニック号を見るのが長年の夢で、ツアーに行くことに「子どものように興奮」していた、とクリスティンさんは語った。

また息子のスールマンさんは、「ギネス記録更新」のために海底に行きたがっていたという。

「彼は、『海底3700メートルにあるタイタニック号でルービックキューブを解くんだ』と言っていました」

スールマンさんはルービックキューブの愛好家で、12秒で解くことができたという。

「2人とも長いこと行きたがっていたので、私もとても嬉しかったです」

タイタンに乗船していたシャーザダ・ダウードさん(右)と、息子のスールマンさん(左)

クリスティンさんの話は、シャーザダさんのきょうだいで、スールマンさんの叔母でもあるアズメ・ダウードさんの話とは対照的だ。NBC Newsによると、スールマンさんはこの潜水に「怯えて」おり「乗り気ではなかった」ものの、父の日の祝いとして父親のために行くことを決めたという。

クリスティンさんは娘と共に、タイタンのサポート船「ポーラー・プリンセス」に乗船しており、沿岸警備隊から残骸のことを知らされる前から「最悪の事態を覚悟していた」とBBCに語った。

クリスティンさんは「96時間を過ぎた時、希望を失いました」と話すが、娘はまだ2人の生存を信じていたという。

「沿岸警備隊から連絡があるまで、娘は希望を失いませんでした」

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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Elyse Wanshel