青梅が店頭に並ぶ季節となりました。これから暑い夏にかけては梅干しが食べたくなりませんか?
梅干しを自作してみたいと思っても、「漬け込む道具はないし、カビたりして難しいのでは?」という声をよく聞きます。
そこで、特別な道具もいらず手もかからず、さらにカビも防ぎながら、初心者でも簡単に梅干しを作る方法を、発酵食コーディネーターで料理研究家の加藤なぎささんに伺いました。
一般的に梅干しは、塩で梅の水分を出して漬け込んでいきますが、この段階で梅酢がうまく出てこないと、梅が空気に触れ、その部分からカビが発生して失敗につながりやすくなります。
「その点、ここで紹介する“簡単梅干し”は最初から酢を加えて梅が空気に触れないようにすることでカビを防ぎます。漬ける道具は食品用のポリ袋2枚だけです。漬け上がった後の梅酢はさまざまな料理に使うことができるので、無駄なく梅の旨味を味わえます。梅の量は少量でもOK。青梅の場合は室温で追熟させた方が柔らかくおいしく仕上がります」(加藤さん)
梅干しの塩分量を心配する人もいると思いますが、この“簡単梅干し”は塩分も控えめだそうです。
「昔ながらの梅干しは大体塩分20%ぐらいで漬け込みますが、この超簡単梅干しなら10%です。10%だと普通の漬け方ならカビ発生の危険がとても高いのですが、この漬け方ならあまり心配はありません。ただし、作るときには手をよく洗い、ボウルなどは煮沸消毒してください」(加藤さん)
【材料】
・梅:500g(青ければ黄色くなるまで室温で追熟させる)
・酢:360cc
・砂糖:170g(甘めがよければさらに多くしても可)
・塩:50g
・赤シソ(なくてもよい):適量
・大きめの食品用ポリ袋:2枚
【作り方】
(1)梅(追熟させたもの)は水でやさしく洗い、水を替えて1~2時間浸けておき、ざるに上げて竹串などでへたを取る。
(2)キッチンペーパーで水分を拭き取る。
(3)ポリ袋に酢、砂糖、塩を入れよく振って溶かす。
(4)3に2を入れ、なるべく空気を出して袋の口を結び、これをもう1枚のポリ袋に入れて口を結んで室温で1か月半〜2か月置いておく。
(5)(赤シソを入れる場合)葉をもいで洗った赤シソをボウルに入れ、塩少々(分量外)をまぶしてよくもみ込み、アクを出すためにぎゅっと絞る。汁は使わないので捨てて、絞ったシソをほぐし、4に入れる。赤シソを入れる時期はいつでもよい。シソはなくても良いが、入れると色と風味がよくなる。
(6)梅雨明け後で晴れの日が3日以上続きそうになったら、平たいざる(金属製は不可)に間隔をあけて並べ、屋外の日当たりのよい場所で3日間干す。夜もそのまま出しっぱなしでOK。2日目と3日目の朝に、それぞれ1回梅をひっくり返して干し上がり。
(7)清潔な保存容器に入れてできあがり。すぐに食べるよりも時間を置いた方がまろやかになる。
梅干しにはこれからの季節には雑菌の繁殖を抑える働きがあるため、お弁当などにも大活躍します。おいしくて食中毒の発生も抑えてくれる梅干しを、お好みの味で自作してみませんか。
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