現在プロ野球界では、前人未到の打率4割に挑戦している選手がいます。3〜4月の月間MVPを獲得した、横浜DeNAベイスターズの宮崎敏郎選手です。今回は宮崎選手の特徴や、過去に打率4割に挑戦した選手を紹介します。果たして、宮崎選手は4割の壁を越えることができるのでしょうか。
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宮崎選手は1988年生まれ。この世代は俗に「ハンカチ王子世代」と呼ばれ、数々のレジェンドクラスの選手が揃う黄金世代です。例をあげると田中将大選手、柳田悠岐選手や坂本勇人選手。宮崎選手は同世代の選手に比べ派手さはありませんが、いぶし銀の活躍をしています!
宮崎選手は直近6年で5度の3割を達成している、球界屈指のアベレージヒッター! 広角に長打を打てる技術を持ち、そのバットコントロールから三振が非常に少ない選手です。反面足が遅いことでも有名で、プロ入り以降2023年現在も盗塁を決めたことがありません。通算盗塁数0で、首位打者を獲得した唯一の選手です。2023年も活躍を続け、見事自身初の月間MVPを獲得することができました。
若手時代の2013年、宮崎選手は致命的なミスをしてしまいます。送りバント処理のため1塁ベースカバーに入った際、送球から目線を切り痛恨のエラー……。この試合後に懲罰で2軍降格となり、ライバルに出場機会を譲る苦い経験をしました。
若手時代の苦難を乗り越え、宮崎選手は2017年に飛躍の年を迎えます。開幕から主に5番打者として、強力クリーンナップの一角を担い初めて規定打席に到達。打率3割2分3厘を残して首位打者に輝き、チーム19年ぶりの日本シリーズ進出の原動力となりました! 翌年以降は怪我での離脱はあるものの、全シーズン規定打席に到達。勝負強い打撃で近年のDeNA躍進を支えています。
プロ野球が始まって以降、規定打席に到達して打率4割を残した選手は1人もいません。ここでは打率4割に近づいた、過去の名選手を紹介します。
プロ野球史上最高打率は、1986年に元阪神タイガースのライディ・バース氏が残した3割8分9厘です。また右打者の最高打率は、2008年に横浜ベイスターズに所属していた内川聖一氏の3割7分8厘。どちらも史上屈指のスラッガー・アベレージヒッターですが、打率4割を超えることはできませんでした……。
打率4割でシーズンを終えた選手の中で、200打席(規定打席の約半分)を超えた選手は2017年の近藤健介選手のみとなっています。当時北海道日本ハムファイターズに所属していた近藤選手は打率4割を残し、低迷するチームで孤軍奮闘していました! しかし怪我で長期離脱し、シーズンを打率4割で終えたものの打席数は230。このことから、近藤選手は幻の4割打者と呼ばれています。
7年連続首位打者に輝いた、オリックスバファローズ時代のイチロー氏も打率4割には届きませんでした。2000年のイチロー氏は、7月末まで4割を打つ活躍! しかし打率の落ちた8月末、右ワキ腹を痛め長期離脱してしまい打率3割8分7厘でシーズンを終了……。またイチロー氏は相手投手から厳しい内角攻め・デッドボール攻め合うこともあり、打率4割に到達することはできず2000年オフに渡米しました。
読売ジャイアンツに所属したクロマティ氏も、4割に近づいた選手の一人です。クロマティ氏は、8/20時点で、シーズンの規定打席に到達して打率4割1厘を記録していました! しかしこの年の巨人は終盤まで優勝を争っていたため、主力のクロマティ氏を外すことができません。結果としてシーズン終了時には、クロマティ氏の打率は3割7分8厘にまで落ちてしまいました。
前項で紹介したように、どのレジェンドも規定打席に到達して打率4割を打つことはできませんでした。しかしファンは、4割打者を一目見てみたいでしょう。ここから宮崎選手にはどのような壁が待っているのでしょうか。
宮崎選手は飛び抜けた成績を残しているため、相手投手からの徹底マークが予想されます。前項で紹介したように、イチロー氏は厳しいコースを攻められていました。さらに1999年には、デッドボールによる骨折で30試合以上の欠場……。現在はあまりそのようなプレーは行われませんが、それでも相手投手からの徹底マークは避けられないでしょう。
今年のDeNAは、25年ぶりのリーグ優勝に向け首位を走っています。もしシーズン最後まで優勝を争う場合、4割を残せていても記録のためにスタメンから外すことはできないでしょう。
宮崎選手が打率4割を達成できるかというと、かなり難しいと言わざるを得ません。宮崎選手本人が怪我なく好調を維持することは勿論のこと、優勝争いのような外的要因も関わってきます。ここから試合数も増え、疲労や様々な要因もあるでしょう。しかしプロ野球史上初となる記録が、すでに界隈で期待されています。それらを力に変え、宮崎選手が記録を達成することを期待しましょう!
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【野球】イチロー氏超えも!? DeNA宮崎選手が“史上初の記録”に向けて邁進中!!