昨シーズンオフにポスティングシステムを利用し、米大リーグのボストン・レッドソックスに移籍した吉田正尚選手。5年総額9000万ドル(約126億円)の大型契約を結び、鈴木誠也選手がカブスと結んだ5年8500万ドルを抜いたとして大きな注目を集めました。開幕当初こそ打撃不振に苦しんだものの、開幕から14試合目以降はその適応能力の高さを見せつけ、5月15日時点での打率は.298と、メジャー1年目とは思えない成績を残しています。期待以上の活躍を見せる一方で、地元メディアや一部のファンの間では、新人王の獲得は難しいのではないかという声も上がっているようです。
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吉田選手は、4月19日(現地時刻)のツインズ戦から5月8日のフィリーズ戦までにかけて、16試合連続安打を達成するなど、メジャーリーグでの快進撃が続いています。それ以前の試合では不振に悩まされていた吉田選手でしたが、右足の位置やスタンスを変えたことによって復調のきっかけをつかんだとのこと。メジャーでもその順応性の高さを発揮しています。
特に、5月1日から5月7日の一週間においては、打率.480、2本塁打、OPS1.319という好成績を残し、ア・リーグの週間MVPを獲得しました。
吉田正尚選手の5月15日現在の主な成績は以下の通りです。
打率.298 本塁打6 打点24 出塁率.380 OPS.869
どの数字もア・リーグの新人の中でトップクラス。現段階で十分に新人王を狙える指標となっており、「ドラフトキングス」の公表する“新人王オッズ”では最有力候補とされています。
レッドソックスの地元放送局である「NESN」キーガン・スティッフェル氏は吉田選手の活躍に対して、以下のようにコメントを残しました。
「レッドソックスのルーキーである吉田正尚ほど熱い打者はメジャーに1人もいない。冗談抜きだ。吉田はア・リーグ新人王の最有力候補になった。」
吉田選手の新人王争い最大のライバル選手と称されたのは、エンゼルスの捕手、オホッピー選手。同じくエンゼルスに所属する大谷翔平選手とは開幕戦でバッテリーを組んでいました。オホッピー選手は4月25日時点で打率.283、長打率.547、OPS.886と、扇のかなめである捕手としてこれ以上ない結果を残しています。
しかし、左肩関節唇の損傷の為、手術を受けることが決まったとの球団発表がありました。全治4~6か月の見込みですが、これまでの症例からすると今季中の復帰は絶望的との見解もあり、長期離脱は決定的。吉田選手にとっては不本意な形ではありますが、結果として新人王獲得に向けては最大のライバルが離脱したことになります。
吉田正尚選手のライバルとなりうる野手は5月15日時点で4名。
1人目はアスレチックスのライアン・ノダ選手。打率こそ.237ではあるものの、出塁率は.423と吉田選手より高い数字を残しています。2人目はレンジャースのジョシュ・ヤン選手。8本塁打・25打点と長打力のある選手。
アスレチックスのルイーズ選手とヤンキースのボルぺ選手は高い走力を活かし、それぞれ17盗塁・11盗塁とリーグトップレベルの盗塁数です。現時点での数字では、アベレージ・長打力の両方で結果を残している吉田選手が一歩リード。
他に投手では、アストロズのブラウン選手やオリオールズのカノー選手が候補として挙げられています。
4月半ば以降ファンや球団の期待に応え続け、週間MVPまでも獲得した吉田選手。それでも新人王獲得には不安要素があるとされています。その理由は、日本プロ野球で複数年活躍していたため、投票記者によっては、本当の意味でのルーキーではないとみなされてしまう可能性があるということです。
実際に、2003年にメジャー1年目にして打率.287、本塁打16、打点106という記録を残した松井秀喜さんが新人王を逃したのは、同様の理由からであると言われています。しかし、2001年にメジャー1年目だったイチローさんが打率.350、盗塁53という数字を残し新人王とMVPをダブル受賞されたことから考えると、だれもが納得できる結果を出せば、その限りではないと言えるでしょう。
日本での活躍という不安要素はあるものの、ア・リーグにおける新人王争いをリードしている吉田選手。しかし、その活躍でオリックスをリーグ2連覇・昨年は日本一にも牽引し、WBCでは日本代表の4番打者として世界に名をとどろかせたその実力は本物です。今後も「マッチョマン」こと吉田正尚選手のさらなる飛躍・新人王獲得への快進撃を期待しましょう!
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【MLB】吉田正尚選手の新人王獲得は難しい? 隠れざる不安要素