コロナ禍によってリモートワークが増えましたが、最近ではオフィス復帰を求める企業が増えてきています。オフィス復帰を行うということは「通勤」をしなければならないということです。
ただ、毎日通勤することは人体に悪影響を与えるかもしれないという研究結果があります。その研究の詳細について、海外メディア「sciencealert」が解説しています。
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研究チームは、16歳から64歳までの約13,000人の様々なデータを元に通勤が人体にどのような影響があるかを調べてみました。
その結果、3km以上の通勤は、運動不足や太り過ぎ、睡眠不足の可能性を高めることが分かりました。また、40時間以上働き週に5時間以上通勤している人は、週に1~5時間しか通勤していない時に比べ、運動不足や睡眠障害を起こす可能性が高いとのことです。これは、運動する時間が少ないことや、ストレスで眠れなくなることが原因と考えられています。つまり「通勤」と「運動量・体重・睡眠」には大きな関係があるということです。
さらに、職場が高所得地域にある場合や、職場がバーの近くにある場合は、有害な飲酒習慣を持つ可能性が高いことも分かりました。これらの結果は、年齢、持病の有無、うつ病などの精神疾患の有無、職業など、様々な要因を考慮しても同様とのことです。
勤務地が健康のさまざまな側面に大きな影響を与えることは明らかですが、完璧な通勤距離や勤務地を定義することはできませんでした。
しかし、通勤距離が3km以下の人は、より運動量が活発であることが分かりました。これは、自転車や徒歩で通勤しやすい距離であったこと、あるいは通勤時間が短いため、仕事の前後に運動する時間が確保できたことが理由だと思われます。
自宅と職場の関係を見直してみましょう。例えば、公共交通機関や自転車、バイク、徒歩での通勤が容易になれば、運動する時間を確保でき、健康的な体重の維持がしやすくなるかもしれません。また、家庭や職場の近くでアルコールへのアクセスを制限することで、有害な飲酒に伴う健康問題を減らすこともできるはずです。
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毎日の通勤がもたらす〝人体への悪影響〟を研究者が分析