「iPhone 14」の満足度についての調査を、データ調査会社「PerfectRec」が行っています。
*Category:テクノロジー Technology *Source:9to5Google ,PerfectRec
今回の調査では、「iPhone 14」ユーザーが自分のスマートフォンについてどのように感じているのか、また、「iPhone 4」以前の機種と比較してどのような差があるのかが明らかになりました。iPhoneの販売数は好調ですが、調査によれば過去10年で最もiPhoneの満足度が低下したモデルとなっているようです。
この新しい調査は、「PerfectRec」が「iPhone 14」と他のiPhoneモデルについて、60万件以上のユーザー生成のGoogleレビューからデータを整理したものです。このデータには、誤ったレビューも含まれている可能性がありますが、膨大なサンプル数があるため、iPhoneユーザーの評価をほぼ正確に表しているとみていいでしょう。
iPhone 14は、アップルにとってこの10年で最大の消費者の期待を裏切るものだった
2011年から2022年の間に毎年発売されたベースモデルのiPhoneを対象に、ユーザー生成レビューのうち5つ星が何パーセントを占めているかをグラフ化しました。ベースモデルのiPhoneは、通常、各世代でAppleのベストセラーモデルであり、最も多くのユーザーによるレビューが寄せられています。この期間、ベースモデルiPhoneの5つ星レビューの割合は、iPhone 5の65%という低い数値から、iPhone 13の80%という高い数値まで、着実に上昇しています。
— 出典:PerfectRec
「iPhone 13」のレビューの80%が5つ星という史上最高の数字に対して、「iPhone 14」では72%のユーザーが同じ5つ星をつけており、8ポイント低下しています。このように評価が下がったのは、iPhone 4から5への移行時以来です。
「iPhone 14 Pro」は76%が5つ星と高い評価を得ていますが、「iPhone 13 Pro」の84%と同じ8%減となっています。
一方「iPhone 14 Pro Max」は、前モデルからから6%減少し、5つ星レビューが86から80%になりました。
テックメディア「9to5Mac」は、Proモデルの高い評価は、通常モデルよりも上位のiPhoneがよく売れているという最近の調査結果とも合致していると指摘しています。
「PerfectRec」はiPhoneの評価が長年にわたって伸び続けた理由について、以下のように述べています。
評判インフレの傾向は、PerfectRecのCEOであるJoe Goldenが、MITのJohn Horton教授、Fordham UniversityのApostolos Filippas教授と共著した2022年の経済学論文で、オンラインマーケットプレイスにおいて初めて指摘したものです。Uber、Airbnb、Etsyなどのアプリによって消費者に教えられた、あらゆるものを5つ星で評価する習慣が、一般の商品レビューにも波及している可能性があるのです。
— 出典:PerfectRec
「iPhone 14」の評価が下がった点については、「単に改良のスピードがお客様の期待に合わなかったということだと思う」と指摘。必需品となるような大きな新機能がなかったため、消費者は改良に価値を見いだせず、結果的に5つ星をつける人が少なくなったのではないかと推測しています。
一方で「iPhone 15」シリーズでは、USB-Cポートの搭載やカメラの大幅改良、通常モデルへのDynamic Island搭載などが噂されています。変化が少なく評価が下がった「iPhone 14」ですが、これらの噂が実現されれば高評価を取り戻すことができそうです。
オリジナルサイトで読む : AppBank
iPhoneの〝ユーザー満足度〟ガタ落ち。10年ぶり下落の理由