ゴールデンウィーク(GW)後半は流星群の出現がピーク。日本全国で半影月食も

2023/05/03 19:00 ウェザーニュース

5月も月と惑星に注目です。ゴールデンウィーク(GW)後半には、みずがめ座η(エータ)流星群が出現のピークを迎え、日本全国で半影月食も起こります。5月も天体イベントをお楽しみください。
5月6日(土)の未明から明け方、地球の半影に月が入る「半影月食」が日本全国で起こります。

6日(土)の0時12.1分に半影食が始まり、2時22.9分に食の最大を迎えて、4時33.8分に半影食が終わる予想です。

月食は、太陽と月の間に地球があり、月が地球の影に入ることによって起こる天文現象です。地球の影には、太陽光がほぼ遮られる濃い影である「本影」と、本影を取り囲む薄い影である「半影」があります。

「半影月食」は地球の薄い影に入る現象です。今回は月が地球の本影にかなり近づきます。普段の半影月食では、月の明るさの変化を眼視で把握することは難しいですが、今回は月の上部が暗くなっている様子が分かるかもしれません。

今年の10月29日(日)明け方には「部分月食」もあります。

5月の満月、アメリカでは“Flower Moon”

農事暦における満月の呼び方
5月の月は、6日(土)2時34分頃に満月の瞬間を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。

The Old Farmer’s Almanacによると、アメリカでは多くの花が咲くことにちなんで、5月の満月を「フラワームーン(Flower Moon/花月)」と呼ぶことがあるそうです。

みずがめ座η流星群が見頃

5月7日 4時頃 南東の空(東京)
GWの5月7日(日)0時頃、みずがめ座η(エータ)流星群の活動が極大を迎えます。

放射点(※)は午前1時頃に空に昇ってくるため、流星群が見え始めるのは日付が変わってからの見込みです。今回は7日(日)の未明から明け方が一番の観測チャンスとなります。

今年の極大時刻は0時頃で、放射点が空に昇ってくる頃に近い時間帯です。ただ、6日(土)未明に満月の瞬間を迎えたばかりの月があるため、月明かりの影響を大きく受けます。

アストロアーツによると、見晴らしの良い所で1時間あたり5個程度の流星を見られる予想とのことです。

※放射点:流れ星(群流星)が飛び出してくるように見える天球上の点のことを差します。

月が土星と接近

5月12日~15日 3時30分頃 南東の空(東京)
5月は未明から明け方に、南東の低空で「土星」の姿を見ることができます。土星の明るさは約1等ですが、まわりに明るい星が少なめのため、比較的探しやすそうです。

13日(土)22時54分頃には、月が土星に最接近します。月と土星が空に昇る14日(日)未明から明け方が、接近した様子を楽しむチャンスです。夜更かしをするか早起きをして、月と土星の接近をお楽しみください。

▼14日(日)に昇る時刻(東京)
月 1:38、土星 1:18、太陽 4:37

月が金星と火星に接近

5月22日~25日 20時頃 西の空(東京)
5月も日の入り後の西の空では、宵の明星の「金星」と「火星」が輝きます。
金星は約マイナス4等もの明るさのため、日が沈んでまだ明るさの残る空でも見ることができそうです。火星は1.5等前後の明るさのため、空が十分に暗くなってから観測することができます。

22日(月)~25日(木)にかけて、細い月が金星と火星の近くを通過していきいます。月は23日(火)に金星と、24日(水)に火星と接近するため、日が沈んだあとの西の空に注目です。

▼沈む時刻(東京)
・23日(火) 月 22:20、金星 22:15、火星 23:03
・24日(水) 月 23:03、金星 22:15、火星 23:01

参考資料など

国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/

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