こちらもおすすめ>>カリフォルニアが学校給食を無料に。アメリカの州で初「学ぶために欠かせない」
アメリカ・ミネソタ州のティム・ウォルツ知事は3月17日、学校給食を無償化する法案に署名した。
この法案は、すべてのK-12(幼稚園年長から高校まで)の子どもたちに、無料で朝食と昼食を提供するという内容で、親の収入は関係ない。
ウォルツ知事は、この法案を、ミネアポリスにあるウェブスター小学校で署名。
歓声や拍手が沸き起こる中、児童とグータッチすると、子どもたちは知事にハグして成立を喜んだ。
ウォルツ知事は「元教師として、生徒たちに無料の朝食と昼食を提供することは、コスト削減や働く家族の支援、そして若い学び手と州の未来を守るためにできる最善の投資の1つだと知っています」とコメントしている。
「この法案により、ミネソタは子どもたちが育つための一番良い州へ、一歩近づきました。実現してくれたすべての議員と支持者に感謝しています」
アメリカでは、連邦政府が学校給食の費用を負担する「全国学校給食プログラム(National School Lunch Program)」があるものの、全額はカバーされない。ミネソタ・リフォーマーによると、新たに成立した法律により、州が残りの費用を負担することになる。また、制度を利用するために学校は連邦政府のプログラムに登録する必要がある。
提案者の一人であるヘザー・グスタフソン州上院議員は「空腹で学ぶことはほとんど不可能です」「次の食事をどこで食べられるかわからない生徒が、読書や数学の成績を上げることはできません」と述べ、給食無償化の重要性を強調していた。
ミネソタ州で食糧不足を終わらせる活動している団体「ハンガー・ソリューションズ」によると、同州では2022年にフードパントリーの訪問回数が、過去最高を記録した。背景にあるのは、食品価格の高騰だという。
また、同団体は「子どもの6人に1人が十分に食べられない状態を経験している」とも指摘している。
一方、共和党の上院議員の一人は「ミネソタ州でお腹を空かせている人など見たことがない。十分な食べ物がないという人など会ったことがない」と述べて、法案に反対。
しかし、最終的に一部の共和党議員が賛成に回り、州上院で可決された。
グスタフソン議員は「(法案は)家庭にお金を戻し、生徒たちが健康でいるための食事を保証します」と成立を歓迎している。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
給食が無料になった子どもたち歓喜。最高の笑顔でミネソタ州知事にハグする