発売が近いとされるApple初の「AR/VRヘッドセット」。開発が噂されながらもなかなかリリースされなかったこのデバイスですが、今年の発売についてもApple社内でひと悶着あったようです。
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Appleのティム・クックCEOが、同社のデザインチームの意向に反し、第1世代のAR/VRヘッドセットの今年発売を強行していると、Apple専門の米メディア「MacRumors」が報告しています。
複合現実型ヘッドセットの発売時期については、Apple社内でかなりの争点になっていたようです。同社のデザインチームは、このカテゴリーのデバイスはまだ発売できる状態ではないとし、数年後に軽量なARメガネ製品が成熟するまで遅らせたいと考えていました。
一方、Appleのオペレーションチームは、3D動画の視聴やワークアウト、バーチャルアバターとのFaceTime通話などを可能にする、VRに特化したスキーゴーグル型のヘッドセットという形で、この製品の初期バージョンを出荷することを望んでいました。
今回の動きは、クックCEOがオペレーションチームに味方し、より限定的な製品での早期発売を推進したという形。なお同氏はCEOに就任する前、Appleのオペレーションチーフを務めていました。
Twitterのリーカーが共有したAR/VRヘッドセットのものらしき部品を「MacRumors」が共有しています。この部品から分かるヘッドセットの新情報はあまりありませんが、少なくとも登場が近づいていることを示すものです。
画像は、Appleのコンポーネントに実績のある、鍵アカウントのTwitterユーザーからのものとのこと。1枚目の写真は、ユーザーの目の周りに沿うようなリボン型のケーブルで、ディスプレイコンポーネントをボードに接続するために使用される可能性があります。
こちらは、3つのセンサーまたはカメラを配列する部品のようです。
一連の画像には「サングラスをかけた笑顔」の絵文字が添えられているだけで、Appleのヘッドセットと明確に結びつけられているわけではありません。しかし「MacRumors」は、ケーブルの形状から、確かに次期デバイス用にデザインされたものであるとの指摘が強まっていると述べています。
なお、こちらはリークから作成されたAppleのAR/VRヘッドセットの仮想CG。ゴーグル型デバイスとしては薄型のデザインになっていることが分かります。
クックCEOは先日、2023年の報酬が4900万ドルとなり、前年から40%以上削減されることが報じられたばかりです。これはあくまでクックCEOや会社側が決めたものですが、2021年と2022年に支払われた約9900万ドルの報酬に、株主から反発があったことを受けてとされています。
株主はクックCEOの業績に満足しているようですが、クックCEOとしてはこのような報酬に見合う結果を残したいという考えもあるのかもしれません。
第1世代のAR/VRヘッドセットは、6月に開催されるAppleのWWDCで発表され、その後、年明けに発売されると予想されています。現在までのところ、他に実物の写真などはリークされていませんが、デバイスの発表が近づき、大量生産が始まれば、より多くの画像が現れるかもしれません。
関連する内部情報としては、ミクロLEDディスプレイを搭載した新しいApple Watch Ultraが2024年か2025年に発売されるとのこと。台湾メディア「DigiTimes」によると、Appleはこの技術をいずれiPhone、iPad、MacBookにも拡大する予定だそうです。
「MacRumors」によれば、新しいApple Watch Ultraは、より大きな2.1インチのディスプレイを搭載する可能性が高く、ミクロLED技術により、OLEDディスプレイを搭載した既存のApple Watchモデルと比較して輝度を高めることができるとのこと。現行のUltraは1.9インチ程度のディスプレイを搭載しています。
オリジナルサイトで読む : AppBank
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