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第95回アカデミー賞の授賞式が、日本時間3月13日(月)に行われます。日本で見る方法や、ノミネート作品、受賞予想などをまとめました。
【記事の主な内容】
・日本で見る方法は?
・作品賞にノミネートされたのは?
・作品賞の本命は『エブエブ』? 移民の物語であり、クィアの物語でもある
・あの人気俳優がカムバック! 俳優復帰組に注目
・ミシェル・ヨーとケイト・ブランシェット。シニア世代の女性俳優がアツい
日本では、WOWOWがアカデミー賞授賞式の模様を独占生中継。
3月13日(月)午前7時30分から同時通訳付きで、WOWOWプライムおよびWOWOWオンデマンドで放送されます。
アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターより生中継され、司会はジミー・キンメルが務めます。
最注目の作品賞、ノミネートされたのは、以下の10作品です。
『西部戦線異状なし』
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
『イニシェリン島の精霊』
『エルヴィス』
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
『フェイブルマンズ』
『TAR/ター』
『トップガン マーヴェリック』
『逆転のトライアングル』
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
中でも、作品賞の「本命」とされ、受賞が有力視されているのが、ミシェル・ヨー主演の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(日本での通称は『エブエブ』)です。
ダニエル・シャイナートとダニエル・クワンによる監督デュオ「ダニエルズ」がメガホンをとった本作は、中国系の移民家族が抱える複雑な葛藤を、カンフーアクション満載のSFアドベンチャーを通して描き出しました。
作品賞のほかにも監督賞、脚本賞、主演女優賞(ミシェル・ヨー)、助演男優賞(キー・ホイ・クァン)、助演女優賞(ジェイミー・リー・カーティス、ステファニー・スー)など主要部門含む10部門で最多の11ノミネートを達成。
業界内外で支持する声が広がり、前哨戦で多数の最高賞を受賞するなど勢いをつけており、このままアカデミー賞でも作品賞を獲る可能性は十分考えられます。
2021年の『ミナリ』など、これまでもアジア系移民を描いた作品がノミネートされたことはありますが、受賞は逃してきました。
今回のアカデミー賞では、アジア系移民の物語、そしてクィアストーリーに光が当てられるのではないかと期待が高まっています。
今年のアカデミー賞の演技部門では、懐かしい顔ぶれが揃っており、一度は表舞台から遠ざかった俳優のカムバックにも注目が集まっています。
1980年代に『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『グーニーズ』などに出演し一躍人気子役になったキー・ホイ・クァンが、30年ぶりに『エブエブ』で俳優復帰。多くの前哨戦で受賞しており、アカデミー賞もほぼ確実と言われています。
子役としてブレイクするも、10代後半からアジア系が故に俳優の仕事に恵まれずに、裏方に回ったクァンの華々しいカムバックは、多くの人に感動を与えました。ハフポストのインタビューでは、「もしあの時すべてがうまくいっていたら、映画制作にまつわる知識は得られなかったでしょう。だから、すべての出来事には理由があるんです」と語ってくれました。
ブレンダン・フレイザーは90年代に『ハムナプトラ』シリーズなどに主演した人気俳優。しかしブレイク後に、過酷なアクションを演じすぎたこと、また、映画界の要人からセクシャルハラスメントを受けたとして、映画界から遠ざかっていました。
メンタルヘルスの問題を抱えていたことも明かしているフレイザーですが、近年は徐々に俳優業に復帰していました。『ザ・ホエール』では特殊メイクで272キロの重度の肥満症の主人公を演じ、主演男優賞のノミネートされています。
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実はクァンとフレイザーは、1992年の『原始のマン(Encino Man)』で共演しており、前哨戦の授賞式で再会を果たしていました。
長い苦難を経てからカムバックした2人。放送映画批評家協会賞(CCA)ではそれぞれ主演男優賞と助演男優賞に輝き、互いを称え合い涙を流す一幕もありました。
今年最も受賞予想が困難を極めているのは、主演女優賞ではないでしょうか。
事前予想では、『エブエブ』のミシェル・ヨーと『TAR/ター』のケイト・ブランシェットの一騎討ちと言われています。ヨーが受賞すれば、アジアにルーツのある女性として初の主演女優賞に輝くことになります。
「ライバル」とみられている2人ですが、前哨戦では仲良く談笑したり一緒に写真撮影に応じたりする姿もキャッチされています。
ヨーは60歳で、ブランシェットは53歳。これまで、女性の俳優は年齢を重ねると、男性に比べて出演機会が格段に減るという実態を多くの人が訴えており、主演女優賞でスポットライトを浴びることは、喜ばしいニュースと言えるのではないでしょうか。
また、助演女優賞にも、いずれも64歳のアンジェラ・バセット(『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』)やジェイミー・リー・カーティス(『エブエブ』)がノミネートされています。
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アカデミー賞で注目を集めるのは、その受賞結果だけではありません。出演者同士の懐かしい再会や、互いにリスペクトし称え合う様子、そしてスピーチも見逃せません。
昨年は、主演男優賞を受賞したウィル・スミスの“ビンタ事件”が、受賞者や受賞作品よりも話題をさらうことになりましたが、今年は映画とそれに情熱を捧げる人たちを祝福する授賞式になってほしいと思います。
一方で、今年のアカデミー賞では、監督賞には女性が一人もノミネートされておらず、主演男優賞も白人俳優ばかりで、多様性の面において厳しい批判も出ています。
2023年は授賞式と受賞結果を通じて、どんなメッセージが打ち出されることになるのでしょうか。注目して授賞式を楽しみたいと思います。
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アカデミー賞2023は、日本時間3月13日午前。見る方法、ノミネート作品、受賞予想は?【注目ポイント】