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アメリカ・テネシー州で、ホームレスになった家族が愛犬に残した手紙が、犬との再会を叶えた。
同州チャタヌーガの動物保護施設「マッケミー・アニマル・センター」は1月24日、リロという名前の保護犬と、首輪に残されていた手紙の写真をFacebookに投稿した。
手紙には「私の名前はリロです。どうか私を大切にしてください。お母さんは2人の子どもとホームレスになり、私を飼えなくなりました。できる限りのことをしたけれど、支援を得られませんでした。彼女は私を飼うためのお金が払えなくなりました」という飼い主からのメッセージが書かれていた。
他にも「私はとても素晴らしい犬です」「どうか私の名前をそのまま使ってください」「虐待しないでください」という切実な願いもつづられている。
センターによると、リロは投稿の数日前に紐がついた状態で保護され届けられた。
アメリカでは、住宅費の高騰やインフレが原因でホームレス問題が悪化している。また、ペットの飼い主の多くが餌の値上がりに苦しんでいる。
センターはペットを捨てるのは違法だとしつつ「多くの人たちが今、ペットの世話をするのが大変な状況にあると思います」「これほど愛した動物を諦めなければならず、どれほどつらかったことでしょう」と飼い主に寄り添うメッセージを投稿している。
その上で、リロの新しい家族を見つけるために最善を尽くすものの、もしこの投稿を読んだのであれば私たちのもとに連絡をしてきてほしい、と飼い主に呼びかけた。
「リロは間違いなくあなたと会いたがっています。私たちはリロが家族のもとに戻ることを何より願っています」
「どうなるとしても、私たちはあなたのことを理解しますし、批判しません。私たちは、あなたを助けるためにここにいます」
このメッセージには「どうか飼い主の母親と子どもたちに支援の手が差し伸べられてほしい」などのコメントが寄せられ、多くの人にシェアされた。
このセンターのスタッフたちの思いが飼い主に届くことに。センターは翌25日、探していた飼い主が見つかったと報告し、飼い主がリロを抱きしめる写真を投稿した。
センターは「まだ多くの詳細はシェアできませんが」と述べつつ、チャタヌーガのNPO団体と協力して、飼い主の家族がホームレスの状態から抜け出しリロと一緒に暮らせるようにするための支援をしていると伝えた。
また「家族を擁護し、投稿をシェアしてくれたすべての人に感謝します」と謝辞もつづっている。
さらに、センターは今回の出来事をきっかけに、リロの家族と同じような状況にいる人たちを支援するための基金の立ち上げも発表。
基金に寄せられた寄付を使って、ホームレスや経済的困難に直面した人たちに、一時的なペットのための住まいや餌、獣医費用などを支援する。
また、リロの話に心を動かされた人たちへのメッセージとして「どうか地元コミュニティのホームレスの動物(もしくは家族)のためのヒーローになることを検討してみてください」というお願いも投稿。
地元の動物支援団体に連絡をして、家を失ったペットを家族に迎えたり、資金や物資面で援助を呼びかけている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ホームレスになり犬を手放した飼い主。首輪に残した手紙がきっかけで再会