もっと読む>>善悪だけでは語れない。プリキュア映画で声優たちが伝えたい「本当のヒーロー」の形【インタビュー】
2004年から始まった『プリキュア』シリーズの第19作目として、現在放送中の『デリシャスパーティ♡プリキュア』(デパプリ)。「ごはんは笑顔」をキーワードに、食べ物や感情などをシェアする喜び、思いやりの大切さなどが描かれたストーリーが好評を博しています。
そんなデパプリと料理レシピのコミュニティサイト『クックパッド』が「ごはん」をつながりに、作品にまつわるレシピの公開や作品インタビューの公開など、公式コラボを展開しています。
そのきっかけとなったのが、クックパッドのTwitterアカウント。プリキュアファンの社員が毎週、ストーリーにちなんだレシピや作品への感想を投稿してきたことでした。
「プリキュア大好き社員」として発信してきたユーザーコミュニケーション部の吉谷すみれさんは、コラボのきっかけについて「私自身が作品の大ファンであること、そしてデパプリの『みんなでごはんを食べて笑顔になる』というコンセプトがクックパッドが大切にしているものと重なっていて共感したことから、一緒に何かやりたいと思いました」と強調。
主人公のキュアプレシャス(和実ゆい)の口癖に合わせ、「デパプリに登場したお料理を作って食べて、『デリシャスマイル』してもらえたら嬉しいです」と話します。
(※記事には、作品のネタバレが含まれます。注意してご覧ください)
ABCテレビ・テレビ朝日系列で、日曜朝8時半に放送されている『デリシャスパーティ♡プリキュア』。毎年さまざまなテーマが描かれるプリキュアシリーズの中で、デパプリがモチーフにしているのは「ごはん」。
「ごはんは笑顔」をキーワード、「ありがとうの気持ち」と「シェアする喜び」をテーマに、人との違うことへの悩みや前向きな気持ち、初めてできた友達と両親、両方を大切にしたい思いなど、心の機微が丁寧に描かれたストーリーで人気を集めています。
クックパッドは「ごはん」つながりのコラボとして、デパプリの放送後に毎週Twitterで、作中に出てきた料理のレシピを感想とともに紹介。ウェブサイトでは、バックナンバーを見ることができます。
年齢などを問わずみんなで作りやすいように、調理が難しくないレシピを選んでいるといい、「ぜひおうちでつくってデリシャスマイル〜しましょ!」と呼びかけています。
秋には『映画デリシャスパーティ プリキュア 夢みる お子さまランチ!』の公開に合わせ、作品の舞台となったお子さまランチのテーマパーク「ドリーミア」をおむすびタワーやパンの観覧車で再現。
吉谷さんの「作ってみたい! クックパッド社員ならできるはず!」という思いが現実になりました。
@cookpad_news 『映画デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!』に出てくる「ドリーミア」をクックパッドが全力で再現してみたよ😂✨頑張ったからみんな見て!#tiktokグルメ#デリシャスパーティプリキュア#本気出してみた#おすすめ#おすすめにのりたい#クックパッド#クックパッドニュース#再現
このほか、クックパッドニュースではデパプリのプロデューサー・安見香さんへのインタビュー記事を公開。コロナ禍での作品作りや、作品へ込めた多いがつづられています。
「プリキュア世代」であり、もともとシリーズが大好きだという吉谷さん。2021年末に『デリシャスパーティ♡プリキュア』というタイトルが発表され、料理を扱う企業として漠然と「コラボしたい」と思ったといいます。
東映アニメーションに連絡すると、作品のキーワードは「ごはんは笑顔」。デパプリの「みんなでごはんを食べて笑顔になる」というコンセプトが、クックパッドが大切にする「毎日の料理を楽しみにする」といった軸と重なると感じ、吉谷さんはコラボへの思いをより強くしました。
コラボの実現には調整すべきハードルはありましたが、吉谷さんは「料理を楽しんでもらい、その先のごはんも楽しくしたい!」「今まで夢や勇気をもらってきたプリキュアシリーズを応援したい!」という思いについて、社内で相談。企画化に向けて快く、背中を押されたといいます。
第3話から「プリキュア大好き社員」という名前で毎週、デパプリのストーリーにちなんだレシピの投稿をすることに。
転機となったのは、第5話「なかよくなりたいのに…!ここね、初めてのおともだち!」の放送後に投稿した野菜スープのレシピ。それまでファンの反応が不安だったそうですが、このレシピはプリキュアに関して多くの情報発信をするユーザーが取り上げて拡散。多くのファンに知られるようになりました。
吉谷さんによると毎週続けていきつつ、東映アニメーションの担当者とも話をしていく中で、正式なコラボ内容が決まったといいます。
発信を続けていく中で、実際に作ってみたり子供が喜んでくれたりといったコメントが寄せられ、嬉しく思っているといいます。
吉谷さんがお休みに入ることを受け、第40話が放送された12月18日からは、同僚の「プリキュア大好き社員2号」さんにバトンタッチ。今後もクックパッドの公式Twitterでメニューの発信を続けていくといいます。
ハフポスト日本版は、吉谷さんにプリキュアシリーズや公式コラボへの思いを聞きました。
ーープリキュアを好きになったきっかけを教えてください。
アニメを端から端まで見ていた中学生の時に、シリーズ初代の『ふたりはプリキュア』が始まったことがきっかけでした。プリキュアになる美墨なぎさと雪城ほのかの2人のキャラは等身大でかわいくて、関係性も“尊み”がありました。バトルは迫力があってかっこよくて、2人のパートナーであるメップルやミップルもキャラが濃くて、目が離せない作品でした。
ーープリキュアシリーズの好きなところを教えてください。
詳しくは公式サイトに「1000キロカロリーの愛」と題して書かせていただいたので、今回は手短に語ります(笑)
まずは自分に芯があって、それぞれが持っている信念もかっこいいところです。例えばデパプリでは、主人公の和実ゆいちゃん(キュアプレシャス)は、おばあちゃんの「ごはんは笑顔」という言葉を大切にしていて、みんなの「おいしい笑顔」を守るために戦っています。
華満らんちゃんはおうちがラーメン屋さんで、敵にこだわりの味が奪われた時、「アンタには理解できない! あの味を生み出すために流れた汗と涙の物語を!」と激昂し、キュアヤムヤムに変身しました。苦労して美味しい料理を作る人の思いが伝わってきて、デパプリの好きなシーンの1つです。
ひとりひとりの戦う理由や信念がかっこよくて、時に共感しながら素敵だなと思っています。また、人生に大切なことを教えてくれるところも大好きです。メインターゲットの子どもたちに向けたメッセージが多く盛り込まれているのですが、大人でもハッとさせられることが多くて、素敵な作品だと思っています。
ーー特に好きなシリーズや、プリキュアシリーズとの思い出を教えてください。
初代にハマったのですが、高校時代から大学時代の前半は部活などで忙しくて、少しプリキュアから離れてしまった時期があって。そんな中で、プリキュアシリーズに引き戻してくれた『ハートキャッチ!プリキュア』(2010年)には、特に思い入れがあります。大好きな『おジャ魔女どれみ』と同じ馬越嘉彦さんのキャラクターデザインを見て「かわいい!」と思ったことがきっかけでした。
ハトプリは敵たちが、主人公の同級生らが苦しさや悲しさなどで元気をなくしてしまった「心の花」を利用し、怪物「デザトリアン」を生み出すという設定です。プリキュアたちが人の痛みに向き合って戦っていくストーリーは、とても泣けるものでした。また来海えりか(キュアマリン)は女児向けアニメではなかなかいない、自由奔放だけど芯がある子で、今も見事にハートをキャッチされています。
2012年の『スマイルプリキュア!』は笑えるシーンが多く、タイトルの通りほぼ毎回笑顔になれる明るいストーリーで、強く印象に残っています。当時は前職で、社会人になって環境が変わって慌ただしかった時期で、毎週とても元気をもらっていました。
そのほかにも、キャラクターデザインが好みのど真ん中だった『キラキラ☆プリキュアアラモード』(2017年)や、主人公の星奈ひかるちゃんが自分の好きを突き詰める大切さを全肯定してくれた『スター☆トゥインクルプリキュア』(2019年)など、挙げるとキリがありません(笑)
ーー歴代で好きなプリキュアを教えてください。
みんな魅力的です!という前提の中で、特に自分の「好き」を大切にして貫くプリキュアに魅力を感じています。例えば『スマイルプリキュア!』の黄瀬やよい(キュアピース)は、 変身シーンで毎回じゃんけんをしてくれるなど、推しポイントが多いのですが、漫画家を目指して、芯を貫く姿が大好きです。
中でも1番好きなのは、『キラキラ☆プリキュアアラモード』のキュアカスタード(有栖川ひまり)です。
ひまりちゃんの普段は臆病だけど、自分の好きなものに対して突き進むところが大好きです。好きなことを話だしたら止まらないところに強く共感します。「知性と勇気を!レッツ・ラ・まぜまぜ!」と言って変身するのですが、その知性は、「大好き」への情熱から来ているのかなと感じています。
このクックパッドのコラボ企画にもつながるのですが、彼女からは好きなことを好きと言える勇気をもらいました。私がTwitterで毎週デパプリにちなんだメニューを投稿してから、プリキュアを推す動画などを投稿している農林水産省の白石優生さんとも交流ができ、公式YouTubeに出させていただいたのですが、白石さんには「似てますよね」と言ってもらいました(笑)
それに、リスとプリンがモチーフのデザインがかわいくてかわいくて。だから好きすぎて、コスプレもしました。私は普段からいろんな作品のコスプレをするのですが、「コミケ」で披露した時に、親子の方に「記念撮影してもらえませんか」と声をかけていただいて。初めての経験で、「プリキュアはやっぱり、親や子どもなど年齢を問わず親しまれる作品なんだなあ」って、心があたたかくなりました。
ーーデパプリの感想を教えてください。
とにかく面白いです!作品のモチーフが「ごはん」、つまり「食」だからこそ、誰もが興味を持てるテーマだなあと。普段プリキュアを見ていない私の周りの人やクックパッド社員も、ハマっている人がたくさんいます。
今の時代に合ったストーリーであることも、良いなあと思います。例えばらんちゃんがSNSの使い方について悩むシーンがあり、楽しさと気をつけた方が良いことの両方を教えてくれました。またみんなでご飯を食べる喜びが中心に描かれていますが、芙羽ここねちゃん(キュアスパイシー)の運転手の轟さんを通して、「一人でご飯を食べること」の良さも伝わってきて、今大切なことを学べるあたたかい作品だと感じます。
特に、洗脳されてプリキュアと敵対していた菓彩あまねちゃんが、「みんなを笑顔にする、パフェみたいな人になりたい!」と言ってキュアフィナーレに変身した時は泣いてしまいました。ほかにもらんちゃんは元気で、自分の好きを貫く子で、共感しながら見ています。中華な衣装やユニークな変身シーン可愛くて、コスプレもしています(笑)
調理と食事のシーンがたびたび出てくるのも見逃せません。調理の前にしっかり手を洗ったり、分担をしながらお料理を作ったり、失敗しても材料を有効活用したり、その後みんなで食卓を囲み楽しく食事をしたり…。
デパプリに登場したお料理をおうちで作ってみて、1人でもみんなでも楽しく笑顔で食べて、毎日「デリシャスマイル」してもらえたら、社員としても本望です。
<取材・文=佐藤雄(@takeruc10)/ハフポスト日本版>
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
プリキュア愛を発信、公式コラボに。クックパッド社員がデパプリを推す理由
もっと読む>>善悪だけでは語れない。プリキュア映画で声優たちが伝えたい「本当のヒーロー」の形【インタビュー】
2004年から始まった『プリキュア』シリーズの第19作目として、現在放送中の『デリシャスパーティ♡プリキュア』(デパプリ)。「ごはんは笑顔」をキーワードに、食べ物や感情などをシェアする喜び、思いやりの大切さなどが描かれたストーリーが好評を博しています。
そんなデパプリと料理レシピのコミュニティサイト『クックパッド』が「ごはん」をつながりに、作品にまつわるレシピの公開や作品インタビューの公開など、公式コラボを展開しています。
そのきっかけとなったのが、クックパッドのTwitterアカウント。プリキュアファンの社員が毎週、ストーリーにちなんだレシピや作品への感想を投稿してきたことでした。
「プリキュア大好き社員」として発信してきたユーザーコミュニケーション部の吉谷すみれさんは、コラボのきっかけについて「私自身が作品の大ファンであること、そしてデパプリの『みんなでごはんを食べて笑顔になる』というコンセプトがクックパッドが大切にしているものと重なっていて共感したことから、一緒に何かやりたいと思いました」と強調。
主人公のキュアプレシャス(和実ゆい)の口癖に合わせ、「デパプリに登場したお料理を作って食べて、『デリシャスマイル』してもらえたら嬉しいです」と話します。
(※記事には、作品のネタバレが含まれます。注意してご覧ください)
ABCテレビ・テレビ朝日系列で、日曜朝8時半に放送されている『デリシャスパーティ♡プリキュア』。毎年さまざまなテーマが描かれるプリキュアシリーズの中で、デパプリがモチーフにしているのは「ごはん」。
「ごはんは笑顔」をキーワード、「ありがとうの気持ち」と「シェアする喜び」をテーマに、人との違うことへの悩みや前向きな気持ち、初めてできた友達と両親、両方を大切にしたい思いなど、心の機微が丁寧に描かれたストーリーで人気を集めています。
クックパッドは「ごはん」つながりのコラボとして、デパプリの放送後に毎週Twitterで、作中に出てきた料理のレシピを感想とともに紹介。ウェブサイトでは、バックナンバーを見ることができます。
年齢などを問わずみんなで作りやすいように、調理が難しくないレシピを選んでいるといい、「ぜひおうちでつくってデリシャスマイル〜しましょ!」と呼びかけています。
このほか、クックパッドニュースではデパプリのプロデューサー・安見香さんへのインタビュー記事を公開。コロナ禍での作品作りや、作品へ込めた多いがつづられています。
「プリキュア世代」であり、もともとシリーズが大好きだという吉谷さん。2021年末に『デリシャスパーティ♡プリキュア』というタイトルが発表され、料理を扱う企業として漠然と「コラボしたい」と思ったといいます。
東映アニメーションに連絡すると、作品のキーワードは「ごはんは笑顔」。デパプリの「みんなでごはんを食べて笑顔になる」というコンセプトが、クックパッドが大切にする「毎日の料理を楽しみにする」といった軸と重なると感じ、吉谷さんはコラボへの思いをより強くしました。
コラボの実現には調整すべきハードルはありましたが、吉谷さんは「料理を楽しんでもらい、その先のごはんも楽しくしたい!」「今まで夢や勇気をもらってきたプリキュアシリーズを応援したい!」という思いについて、社内で相談。企画化に向けて快く、背中を押されたといいます。
第3話から「プリキュア大好き社員」という名前で毎週、デパプリのストーリーにちなんだレシピの投稿をすることに。
転機となったのは、第5話「なかよくなりたいのに…!ここね、初めてのおともだち!」の放送後に投稿した野菜スープのレシピ。それまでファンの反応が不安だったそうですが、このレシピはプリキュアに関して多くの情報発信をするユーザーが取り上げて拡散。多くのファンに知られるようになりました。
吉谷さんによると毎週続けていきつつ、東映アニメーションの担当者とも話をしていく中で、正式なコラボ内容が決まったといいます。
発信を続けていく中で、実際に作ってみたり子供が喜んでくれたりといったコメントが寄せられ、嬉しく思っているといいます。
吉谷さんがお休みに入ることを受け、第40話が放送された12月18日からは、同僚の「プリキュア大好き社員2号」さんにバトンタッチ。今後もクックパッドの公式Twitterでメニューの発信を続けていくといいます。
ハフポスト日本版は、吉谷さんにプリキュアシリーズや公式コラボへの思いを聞きました。
ーープリキュアを好きになったきっかけを教えてください。
アニメを端から端まで見ていた中学生の時に、シリーズ初代の『ふたりはプリキュア』が始まったことがきっかけでした。プリキュアになる美墨なぎさと雪城ほのかの2人のキャラは等身大でかわいくて、関係性も“尊み”がありました。バトルは迫力があってかっこよくて、2人のパートナーであるメップルやミップルもキャラが濃くて、目が離せない作品でした。
ーープリキュアシリーズの好きなところを教えてください。
詳しくは公式サイトに「1000キロカロリーの愛」と題して書かせていただいたので、今回は手短に語ります(笑)
まずは自分に芯があって、それぞれが持っている信念もかっこいいところです。例えばデパプリでは、主人公の和実ゆいちゃん(キュアプレシャス)は、おばあちゃんの「ごはんは笑顔」という言葉を大切にしていて、みんなの「おいしい笑顔」を守るために戦っています。
華満らんちゃんはおうちがラーメン屋さんで、敵にこだわりの味が奪われた時、「アンタには理解できない! あの味を生み出すために流れた汗と涙の物語を!」と激昂し、キュアヤムヤムに変身しました。苦労して美味しい料理を作る人の思いが伝わってきて、デパプリの好きなシーンの1つです。
ひとりひとりの戦う理由や信念がかっこよくて、時に共感しながら素敵だなと思っています。また、人生に大切なことを教えてくれるところも大好きです。メインターゲットの子どもたちに向けたメッセージが多く盛り込まれているのですが、大人でもハッとさせられることが多くて、素敵な作品だと思っています。
ーー特に好きなシリーズや、プリキュアシリーズとの思い出を教えてください。
初代にハマったのですが、高校時代から大学時代の前半は部活などで忙しくて、少しプリキュアから離れてしまった時期があって。そんな中で、プリキュアシリーズに引き戻してくれた『ハートキャッチ!プリキュア』(2010年)には、特に思い入れがあります。大好きな『おジャ魔女どれみ』と同じ馬越嘉彦さんのキャラクターデザインを見て「かわいい!」と思ったことがきっかけでした。
ハトプリは敵たちが、主人公の同級生らが苦しさや悲しさなどで元気をなくしてしまった「心の花」を利用し、怪物「デザトリアン」を生み出すという設定です。プリキュアたちが人の痛みに向き合って戦っていくストーリーは、とても泣けるものでした。また来海えりか(キュアマリン)は女児向けアニメではなかなかいない、自由奔放だけど芯がある子で、今も見事にハートをキャッチされています。
2012年の『スマイルプリキュア!』は笑えるシーンが多く、タイトルの通りほぼ毎回笑顔になれる明るいストーリーで、強く印象に残っています。当時は前職で、社会人になって環境が変わって慌ただしかった時期で、毎週とても元気をもらっていました。
そのほかにも、キャラクターデザインが好みのど真ん中だった『キラキラ☆プリキュアアラモード』(2017年)や、主人公の星奈ひかるちゃんが自分の好きを突き詰める大切さを全肯定してくれた『スター☆トゥインクルプリキュア』(2019年)など、挙げるとキリがありません(笑)
ーー歴代で好きなプリキュアを教えてください。
みんな魅力的です!という前提の中で、特に自分の「好き」を大切にして貫くプリキュアに魅力を感じています。例えば『スマイルプリキュア!』の黄瀬やよい(キュアピース)は、 変身シーンで毎回じゃんけんをしてくれるなど、推しポイントが多いのですが、漫画家を目指して、芯を貫く姿が大好きです。
中でも1番好きなのは、『キラキラ☆プリキュアアラモード』のキュアカスタード(有栖川ひまり)です。
ひまりちゃんの普段は臆病だけど、自分の好きなものに対して突き進むところが大好きです。好きなことを話だしたら止まらないところに強く共感します。「知性と勇気を!レッツ・ラ・まぜまぜ!」と言って変身するのですが、その知性は、「大好き」への情熱から来ているのかなと感じています。
このクックパッドのコラボ企画にもつながるのですが、彼女からは好きなことを好きと言える勇気をもらいました。私がTwitterで毎週デパプリにちなんだメニューを投稿してから、プリキュアを推す動画などを投稿している農林水産省の白石優生さんとも交流ができ、公式YouTubeに出させていただいたのですが、白石さんには「似てますよね」と言ってもらいました(笑)
それに、リスとプリンがモチーフのデザインがかわいくてかわいくて。だから好きすぎて、コスプレもしました。私は普段からいろんな作品のコスプレをするのですが、「コミケ」で披露した時に、親子の方に「記念撮影してもらえませんか」と声をかけていただいて。初めての経験で、「プリキュアはやっぱり、親や子どもなど年齢を問わず親しまれる作品なんだなあ」って、心があたたかくなりました。
ーーデパプリの感想を教えてください。
とにかく面白いです!作品のモチーフが「ごはん」、つまり「食」だからこそ、誰もが興味を持てるテーマだなあと。普段プリキュアを見ていない私の周りの人やクックパッド社員も、ハマっている人がたくさんいます。
今の時代に合ったストーリーであることも、良いなあと思います。例えばらんちゃんがSNSの使い方について悩むシーンがあり、楽しさと気をつけた方が良いことの両方を教えてくれました。またみんなでご飯を食べる喜びが中心に描かれていますが、芙羽ここねちゃん(キュアスパイシー)の運転手の轟さんを通して、「一人でご飯を食べること」の良さも伝わってきて、今大切なことを学べるあたたかい作品だと感じます。
特に、洗脳されてプリキュアと敵対していた菓彩あまねちゃんが、「みんなを笑顔にする、パフェみたいな人になりたい!」と言ってキュアフィナーレに変身した時は泣いてしまいました。ほかにもらんちゃんは元気で、自分の好きを貫く子で、共感しながら見ています。中華な衣装やユニークな変身シーン可愛くて、コスプレもしています(笑)
調理と食事のシーンがたびたび出てくるのも見逃せません。調理の前にしっかり手を洗ったり、分担をしながらお料理を作ったり、失敗しても材料を有効活用したり、その後みんなで食卓を囲み楽しく食事をしたり…。
デパプリに登場したお料理をおうちで作ってみて、1人でもみんなでも楽しく笑顔で食べて、毎日「デリシャスマイル」してもらえたら、社員としても本望です。
<取材・文=佐藤雄(@takeruc10)/ハフポスト日本版>
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