フェアプレーポイント、日本の決勝トーナメント進出への影響は?前回大会は予選突破の決め手に

サッカー・ワールドカップのカタール大会で、日本は12月2日(日本時間)、グループリーグ最終スペイン戦を迎える。

日本は2試合を終えた時点で、1勝1敗の勝ち点3、得失点0で暫定2位。

グループステージ。グループEの勝ち点表
日本は勝てば自力での決勝トーナメント進出が決定。引き分けの場合も、ドイツ対コスタリカ戦の結果次第で予選突破の可能性がある。
前回ロシア大会では、日本の決勝トーナメント進出の決め手となったのが、フェアプレーポイントだ。
日本はセネガルと勝ち点、得失点差、総得点数などで並んだが、フェアプレーポイントの差で、決勝トーナメントに進出した。

フェアプレーポイントって何?

フェアプレーポイントは、選手に出されるイエロー・レッドカードの枚数などに応じて減算されるポイントで、グループリーグの順位を決める際に考慮される条件だ。

グループリーグの順位は、上から順番に次の条件で決定する

(1)全試合の勝ち点

(2)全試合の得失点差

(3)総得点

それでも並んでいる場合、さらに以下の条件で決める。

(4)当該チーム同士の対戦での勝ち点(勝敗)

(5)当該チーム同士の対戦での得失点差

(6)当該チーム同士の対戦での得点

(7)フェアプレーポイント

(8)抽選

フェアプレーポイントは、次のように計算される。

イエローカード1枚目(警告):マイナス1点

1試合で同じ選手がイエローカード2枚目(退場):マイナス3点

レッドカード(一発退場):マイナス4点

イエローカード後のレッドカード:マイナス5点

今回のケースに当てはめると…

グループEは2戦目を終えて、日本は勝ち点3、得失点差は0で暫定2位。

日本とコスタリカがいずれも最終戦を引き分け、勝ち点4で並んだ場合も、日本が得失点差で勝って予選突破となる。ドイツと2位争いする場合、勝ち点や得失点差、総得点数が全て同じだったとしても、直接対決で勝った日本が決勝トーナメントに進む。

そのため、フェアプレーポイントが日本の予選突破を左右するという状況は起きない見通しだ。

フェアプレーポイントの出番があるとすれば、直接対決で引き分けたスペインとドイツが2位争いをするケースだ。

最終戦でスペインが日本に敗北し、ドイツがコスタリカに勝った場合、両チームは勝ち点4で並ぶ。仮に得失点差や得点数など他の条件も同じだった場合、順位の決定がフェアプレーポイントに委ねられる見込みだ。

とはいえ、両チームの得失点差は、スペインが+7に対してドイツが-1。ドイツはコスタリカ相手に、この8という差を埋めるだけの大量得点での勝利が最低条件で、非常に厳しい戦いを強いられる。

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Rio Hamada