帝国ホテル(東京)はこのほど、食品ロス削減の取り組みの一環として、「耳まで白い」サンドイッチ用の食パンを開発した。
プレスリリースによると、同ホテルはこれまで「見た目の美しさと食感」を追求するため、食パンの耳を切り落としてサンドイッチを提供してきた。
切り落とした耳は、サンドイッチの具材が付着するなどの理由で別の料理への転用が難しく、廃棄していた。食パンの耳の年間廃棄量は約2.5トンに達しているという。
莫大な量の食品ロス問題をどう解決するか。ホテルでは約半年間の開発期間を経て、耳の切り落としと廃棄が不要となる「新食感の耳まで白い食パン」を実現させたという。
この白い食パンには、どんな特徴があるのか?
発表によると、新たに開発した食パンは従来のものに比べて低温でじっくり焼かれており、よりしっとりした食感に。耳まで白くて柔らかいため、耳を切り落とすことなくそのままサンドイッチとして提供できるという。
白い食パンのほか、にんじんのピューレを加えた黄色い食パンも用意。10月1日から、帝国ホテル東京のホテルショップ「ガルガンチュワ」で販売するサンドイッチ商品に導入する。
2023年度中には、帝国ホテル東京で提供する全てのサンドイッチからパン耳の廃棄をなくすことを目指すとしている。
開発の中心を担った東京料理長の杉本雄さんは、「これまで帝国ホテルにて長く愛されてきた伝統的なサンドイッチの味わいを変えることなく、環境に配慮した新しいものを生み出すことに意義があると思います」とコメントを寄せている。
真っ白い食パンの登場に、ネット上での反応はさまざまだ。「絶対うまいやつ」と期待の声の一方で、“食パンの耳好き勢”からは「そもそもサンドイッチに耳あって良い」「食パンは耳がうまいのに」という率直な意見も。
山崎製パンはすでに、耳の柔らかさを特徴とする全体が白い「ふんわり食パン」を売り出していることから、「(帝国ホテルの新食パンと)食べ比べしてみたい」との声も上がっている。
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帝国ホテル、耳まで真っ白の「廃棄なし」食パンを開発。何が違う?サンドイッチ用で提供