「“捧げる”ってなに?現代に合わない」。叶姉妹がバッサリと斬る。「人間が生きていく思考として、ちょっときつい」

叶姉妹の2人。恭子さん(左)、美香さん(右)

「仕事に人生を捧げる」「パートナーに愛を捧げる」

例えば日常の中で、このように使われることもある「捧げる」という表現。「叶姉妹」の恭子さんと美香さんが、その言葉と考え方に“待った”をかけた。

毎回、リスナーからの悩み相談に2人が答えていく内容が人気の『叶姉妹のファビュラスワールド』。音楽ストリーミングサービスSpotifyで配信中だ。

7月18日配信の第48回では、交際の経験がほぼないということがコンプレックスという20代の女性リスナーの悩みに向き合った。ところが、悩み相談を起点に2人のトークは思わぬ方向に展開した。

嘘はつかない。時には背中を押さないという選択

悩み相談を寄せた20代女性のリスナーは、職場で素敵な人との出会いがあったものの、関係が前に進まないことを「励ましてほしい」と叶姉妹に相談。

女性はマッチングアプリを使って男性とのデートなども経験したが、「今まで恋愛をしてきましたが(実際に交際するといった)お付き合いなど男性経験はほぼありません」とした上で、「自分の初めてを捧げ(ることができ)ませんでした」と告白していた。

これに対し、美香さんはまず「背中を押して(励まして)あげることが良いかどうかっていうのは分からない」と自身の考えを率直に伝えた。

一方の恭子さんが「励ますべき(部分)はどこ?」と疑問を口にすると、美香さんは「何もしなくて、もうずっと止まっていて、どうしたらいいか分からない訳ではなくて、ちゃんと具体的な行動を取っていますからね」と改めて励ます必要がないと個人的に感じた理由を話した。

リスナーに寄り添いながらも、心から思っていないことは決して口にしない。それが、この番組で2人が貫く姿勢だ。

「“捧げる”ってなに?」恭子さんが切り込む

恭子さんが鋭く切り込んだのは、この直後。ある部分についてだった。「(この方の相談での)最大の疑問は、よく聞く『自分自身の“初めて”を捧げる』。捧げるってなに?」と問いかけた。

これに対し美香さんは、うですよね。今のこの現代(時代)に捧げるっていう言葉はなに?ってなりますもんね。誠実な言葉ではあると思うのですが」と恭子さんの言葉に同調した。

番組中はいつも美香さんの意見を積極的に聞く恭子さん。

今回も「美香さんが『捧げる』と言われたらどう思う?」と問うと、美香さんは「結構重く感じますよね。(中略)『捧げられた』なんて思っている方はむしろ最近は少なくなってきていたりとか、本当かな。嘘じゃないの?って思う方もいたりするのでは」と答えていた。

恭子さんは恭子さんは「『捧げる』とまで言われたら、『これ何回使ってるんだろう、この手段(を)』(と思われる可能性もあるかもしれない)。人間が生きて行く思考として、ちょっときついよね。あくまでも、私たちの個人の見解ですが。背中を押せなくてごめんなさい」とまとめていた。

今回のトークでメイントピックになった「捧げる」という言葉。デジタル大辞泉の解説では「まごころや愛情を示して相手に尽くす」 「自分の持つすべてを惜しみなくある対象につぎこむ」という意味や使い方は確かにある。

だが、叶姉妹の2人がこの番組で恋愛や生き方・キャリアなどの悩みに真摯に向き合う中で度々リスナーに伝え続けているのは、「私たちはもっと自由に生きていい」というメッセージ。

だからこそ、「捧げる」という表現は聞き逃せない言葉だったようだ。

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