魅力的でない女性は妊娠する可能性が「非常に低い」ため、中絶する権利を失っても文句を言うべきではないーー
アメリカで下院議員がそうスピーチし、「漫画みたいな女性差別」などと批判を受けている。
アメリカ最高裁は6月、中絶を憲法が保障する権利と定めた「ロー対ウェイド判決」を覆す決定を下した。そのため各州が中絶手術を禁止することが可能となり、性暴力で妊娠した10歳の少女が地元のオハイオ州で中絶を拒否され州外の病院へ行かざるを得ないなどの事態も発生している。
中絶の権利を求めてデモが行われているほか、国内外の著名人やリーダーたちから反対や非難の声が相次いでいる。
そうした中、フロリダ州選出のマット・ゲイツ下院議員は7月23日に地元で開かれた保守派の会議で、大学生に向かって以下のようにスピーチした。
「中絶賛成派の集会を見たことがありますか?」ゲイツ議員は学生たちに問いかける。
「みんなうんざりしています。なぜ妊娠の可能性が非常に低い女性が一番中絶について心配しているんでしょう」
「親指みたいな見た目の女性を誰も妊娠させたがらない」
「彼らは158センチで158キロくらいあって、こう言うんだ。『中絶の権利を与えろ、与えないなら立ち上がって抗議する』」
「1日1時間くらい行進した方がいいんじゃないか。腕を振って、血の巡りをよくして、サラダでも食べたらどうだ」
このスピーチの動画はTwitterで500万回以上再生されている。
ウェブメディアのJezebelは、このコメントを「漫画のように女性差別的」だと批判した。
テキサス州のErin Zwiener州議会議員(民主党)はTwitterで、「ゲイツ、あなたが私たちをセクシーだと思うかどうかは関係ない。どちらにしても、私たちは自分の将来について自己決定できるはずです」とコメント。
その他Twitterには、「酷すぎる」「女性差別そのもの」などの声や、聴衆の笑い声なども聞こえるため「(ゲイツ議員の)コメントはもちろん、笑い声をあげている人たちも不快」などと批判するコメントが相次いでいる。
ゲイツ議員は現在、17歳の少女に対する性的人身売買と強姦の疑いで連邦政府の捜査を受けている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。
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「魅力的でない女性が中絶の心配をしている」米議員のスピーチに批判集まる