つるつるの白地の袋に、黒字で「御祝」「寿」などと書かれ、赤や金色の水引があしらわれているーー。
そんな定番の「ご祝儀袋」のイメージを覆す商品が7月、「天才すぎる、かわいい」と評されてTwitter上で紹介され、話題になっている。
注目を集めているのは、札幌市円山動物園のオフィシャルショップで販売されているご祝儀袋。
動物園とご祝儀袋という、通常は結びつかないような2つがコラボして出来上がったという商品がこれだ。
目を引くのは、動物の顔を模したデザインの水引。「シンリンオオカミ」「ホッキョクグマ」「レッサーパンダ」の3匹の姿がそれぞれ再現されている。
袋自体は、それぞれの動物をイメージしたカラーで濃紺、淡い水色、薄い茶色が基調で、手触りの良さそうな質感。「寿」の字は金色で、ところどころにあしらわれた同色の飾りと調和している。
Twitter上では「かわいすぎる。これはもらったらうれしい」「入学のお祝いなどを包んだら、いつまでも大事に持っていてもらえそう」「シンリンオオカミの舌ペロがやんちゃでキュート」などと絶賛の声が相次ぎ、「近所の動物園でも販売してほしい」と求める声も上がった。
ご祝儀袋を販売しているのは、札幌市円山動物園のオフィシャルショップ。
実は販売を開始したのは話題になった7月ではなく、2021年5月。円山動物園の開園70周年に合わせた記念品だという。
発案はオフィシャルショップの社員だった。
70周年の記念商品を作ろうと、オフィシャルショップの社員で検討していたところ、たまたま水引のアーティストが目に留まったという。「水引で、動物もつくれるのかな」。そんな社員のアイデアから、アーティストに連絡をとり、ご祝儀袋を記念品にする企画が始まったそうだ。
オフィシャルショップの担当者は「動物らしさをここまで表現できるのかと驚きました。袋の上品な色合いも、動物の雰囲気に合っています」と振り返る。
水引に選ばれた3匹は、園内で人気の高い動物だという。
「ホッキョクグマは円山動物園の代表ともいえる動物です。レッサーパンダは幅広い世代から人気を集めています。シンリンオオカミは残念ながら2022年5月に亡くなってしまいましたが、今でも多くのファンに愛されています」
担当者のお気に入りはホッキョクグマだという。
「ご祝儀袋は1つ税込1500円と、ショップ内では比較的高額な商品。ですが、予想していた10倍もの注文が殺到し、販売直後はてんやわんやでした」
オフィシャルショップでは、メールでの注文も受け付け、商品を配送している。販売開始から1年以上が経ち、再びご祝儀袋がTwitter上で話題になった今回も、メールでのご祝儀袋の注文が増えたという。
担当者は「今でも店頭ではご祝儀袋に対して驚きと感心の声が上がります。それだけ珍しさ、クオリティ、上品さ等、魅力の詰まった商品なのだと思います。動物園だけでなく、オフィシャルショップも、実際に来園して下さった方に少しでも楽しい思い出を残してもらえる場所となれば嬉しいです」と話している。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
動物園がご祝儀袋を作ったら…「天才すぎ」「舌ペロがやんちゃでキュート」なデザインはこれだ