参院選(6月22日公示、7月10日投開票)を前に、若者世代を中心に人気のマッチングアプリTinderが、アプリを通じてメンバー(会員)に投票を呼びかけるキャンペーンを開始した。
発表によると、アプリでの投票呼びかけはこれまで海外では行われてきたが、日本では今回が初めて。Tinde Japanのチョウ・キョ・カントリーマネージャーは「私たちのプラットホームを活用することで、特に日本の将来を担う世代の投票率アップに少しでも貢献できれば嬉しい」などとコメントしている。
このキャンペーンは、 Tinder Japanが若者の政治参加を目指す一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN(代表: 能條桃子さん)とパートナーシップを組んで実施。6月26日から投票日の7月10日まで、Tinderのアプリを開くと、投票を呼びかけるカードが画面に表示される。
3種類あるカードのひとつには、生涯を通じて女性の参政権を求める運動を続けた平塚らいてうの写真とともに、「逆に投票しない理由って何ですか」と記されている。
画面上の「選挙の情報を得る」をタップすると、NO YOUTH NO JAPANの公式インスタグラムアカウントにアクセスが可能。同アカウントでは、参議院選挙や政治・社会に関する情報をわかりやすく発信している。
同社によると、Tinderのメンバーの半数以上が18歳〜25歳。メンバーに投票を呼びかけるキャンペーンはこれまでに、ブラジル、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスで実施されてきたが、日本では今回が初めてだ。
キャンペーンを始めた背景には、10〜20代の投票率が低いことへの問題意識があったという。2021年10月の第49回衆議院議員総選挙では、10代の投票率が43.2%、20代の投票率が36.5%と、全年齢層で最も低い投票率を記録した。そのことを踏まえた上で、同社は「このキャンペーンを通じて、一人でも多くの若いメンバーが政治や社会について知り、行動をするためのきっかけを作るべく、Tinder と NO YOUTH NO JAPANが手を組んで発信していきます」とコメントしている。
同社の公式Twitterが、「逆に投票しない理由って何ですか」と書かれた平塚らいてうの画像とともに「ホントそれな!!」とコメントすると、2000以上のいいねが寄せられるなど、反響を呼んでいる。
3年前に若い世代の政治参加を促進することを目的にNO YOUTH NO JAPANを立ち上げ、同世代に向けて選挙・政治や社会課題をポップに伝え広めようと奮闘してきました。政治や選挙が自分に近いものであるとまだ思っていない人にどう届けることができるのか?という永久の課題に対し、一緒にトライできることすごく嬉しく、心強く思っています。
6割〜7割の20 代が投票に行かない現状。わたしたちが生きる社会の根底の仕組み・制度を決める政治家を自分たちで選ばないことは、デートする相手を自分の意志なしで決められてしまうのと同じくらい不気味な状態。投票くらい行っておくか!と考えるきっかけになれば嬉しいです。
Tinderは18歳から25歳の人がメンバーの半数以上を占めており、なかには今回が初めての投票という人もいることでしょう。Tinderには若い人たちにリーチできる手段があります。NO YOUTH NO JAPANと力を合わせ、私たちのプラットホームを活用することで、特に日本の将来を担う世代の投票率アップに少しでも貢献できれば嬉しいです。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「逆に投票しない理由って何ですか」Tinderがマッチングアプリで若者へ投票呼びかけ【参院選2022】