ノーベル平和賞のメダル、約140億円で落札。ロシア紙編集長「すベてウクライナ難民支援に」

ノーベル平和賞のメダルを競売にかけたドミトリー・ムラトフさん(2022年6月20日撮影)

ノーベル平和賞を受賞したロシアの独立系新聞の編集長のドミトリー・ムラトフさんが、そのメダルをオークションにかけ、1億350万ドル(約139億8400万円)で落札された。

ムラトフさんは、1993年に創刊されたロシア政府に批判的な独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」紙の編集長を95年から務めている。表現の自由を守るための闘いが認められ、2021年にノーベル平和賞を受賞した。

ウクライナ侵攻後、同紙はロシア政府の圧力で3月から活動を停止。4月には新プロジェクト「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」の発足を発表している。

ムラトフさんは6月21日、インスタグラムでノーベル平和賞のメダルがオークションで落札されたことを明らかにし、競売にかけた理由について、こうつづっている。

「収益金はすべて、ユニセフによるウクライナ難民の子どもたちとその家族への人道的対応を支援するために使われます」

BBCによると、競売を実施した「ヘリテージ・オークション」は落札者が誰かは明らかにしていないという。

赤いペンキをかけられる被害も

ムラトフさんは4月、モスクワからサマーラに向かう列車内で何者かに襲われる被害にも遭っている

赤いペンキをかけられた姿をSNSを通して発表し、「目がひどく焼けるように痛みます」と訴えていた。

赤いペンキが顔中にかかったドミトリー・ムラトフさんの自撮り(ノヴァヤ・ガゼータ・ヨーロッパのインスタグラムより)

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