愛媛県を拠点に活動するご当地アイドルの自殺を巡り、遺族が所属事務所などに賠償を求めていた裁判で、東京地裁は遺族の請求を退けました。
訴状などによりますと、愛媛県を拠点に活動するアイドルグループ「愛の葉ガールズ」のメンバーだった大本萌景さん(当時16)は2018年3月に自宅で自殺しました。
遺族は、自殺の背景には萌景さんが所属していた事務所側によるパワーハラスメントがあったとして、事務所の社長らに対し9200万円余りの損害賠償を求めていました。
遺族は「自殺の前日、萌景さんに対し社長が『グループを辞めるなら1億円を支払え』と発言した」などと主張していました。
今月9日の判決で東京地裁は、「社長が発言したとは認められない」と指摘しました。
そのうえで、「自殺を決断した直接的な契機を明らかにすることは困難で、事務所側の行動によって萌景さんが自殺したとは言えない」などとして遺族側の訴えを退けました。
判決後、遺族は「私たちの主張が認められず、大変残念です」とコメントし、控訴する意向を明らかにしました。
また、裁判を巡りインターネット上で誹謗中傷を受けたとして、法的措置を進めているということです。
https://mainichi.jp/articles/20220609/k00/00m/040/034000c
一方で所属会社は、遺族とその代理人弁護士が今回の訴訟を提訴した際の記者会見で同社に関する虚偽の内容を公表したために名誉を傷つけられたとして、遺族らに計約3600万円の損害賠償を求める訴訟を同地裁に起こしており、審理が続いている。
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【愛媛】ご当地アイドル自殺、遺族の所属事務所への賠償請求を東京地裁が棄却