声優の種﨑敦美さんがパーソナリティを務めるラジオ番組『種﨑敦美の寿司食いてェ!!』(文化放送)の6月2日放送回に、テレビアニメ『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の原作者・遠藤達哉さんと、担当編集者・林士平さんがゲスト出演した。
同作で、アーニャ・フォージャー役を演じる種﨑さんが2人に『SPY×FAMILY』の制作秘話などを聞いたり、遠藤さんとのツーショット写真をTwitterに投稿したりし、反響を呼んでいる。
『SPY×FAMILY』は、世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代が舞台で、凄腕スパイのロイド・フォージャー(黄昏)が主人公。ある日ロイドに「家族を作り、とある名門小学校に潜入する」というミッションが課せられ、任務のため引き取った子ども・アーニャは超能力の持ち主、契約結婚をすることになった妻・ヨルは殺し屋だった。互いの正体を隠しながら、ミッションに挑んでいくーーというストーリーだ。
2022年4月からテレビ東京系列で、テレビアニメの放送が始まった。原作コミックスの累計発行部数は、5月末で2100万部を突破している。
この日、種﨑さんは遠藤さんに対し、『SPY×FAMILY』について「連載を始める前から、どんな結末にするかまで考えていますか?」と質問。遠藤さんは「全く考えてない…ふんわりとは」と回答。
それは、『SPY×FAMILY』だけでなくこれまでの作品も同じだと言い、「終わりまで考えるという器用さはないので」と続けた。
種﨑さんが「キャラクターが動くままに、という感じですか?」と問うと、「そうですね。(連載しているアプリ)『ジャンプ+』はコメントが見られるので、多少参考にしたりとか。そんなに器用には描けなくて。ミリタリーものが好きとか、自分なりに描ける要素をいっぱい詰めて、描いて、お客さんの反応を見て、『これであっているんだ…』と思いながら舵取りをしています」と話した。
また種崎さんが同作について、「読んでいて、気持ちやリズムが良いと感じた」と伝えると、遠藤さんは「そこは頭でめちゃくちゃ考えていて。読みやすさと、不自然さというかノイズを削って削って描いています」と話した。
続けて種﨑さんが「遠藤先生が漫画家として一番の強みというか、すごいところはどこですか?」と質問すると、林さんは「総合力の高さが常軌を逸しているレベルであるというか。あと、ご自身の困ることでも、キャラの声がそうだといったら、必ずそっちで物語を構成するところですね」と回答。
「ネーム上、締め切りも迫っているし、『これで行っちゃえ!』って瞬間も、『あ、これちょっとずれているんだよな』となったら、遠藤さんは苦しくなるけど、絶対に直すんですよね。そこは信頼できるというか。それが、キャラに魂が篭るんだなって。本当に1つのセリフでも、若干の違和感を許さない。たった1つのセリフでも、2時間電話とかザラにあるので」
林さんは『SPY×FAMILY』以前の作品で、出張で大阪に行く際、新幹線に乗る瞬間から降りる時までずっと遠藤さんと電話したことがあるというエピソードを披露し、「遠藤さんは『ここ決めないと』というところは、正解を積み重ねるというか、キャラの命がこもったセリフが積み重なっているのかなって。そこは素晴らしいとこだと思います」と話した。
番組公式ツイッターは放送終了後、「興味深いお話をたっぷり伺う事ができました!」「『SPY×FAMILY』公式ファンブックには更に詳しい事も載っているとか!?」などとコメントを添え、ファンブックで顔を隠した遠藤さんとのツーショットを公開。
種﨑さんは「自分はやはり反省しかないのですが貴重なお話をたくさん聞かせていただきました……遠藤先生、林さん、お忙しいところ本当に本当にありがとうございました…!!」などと投稿した。
遠藤さんは「うぅ…テンション低くてすみませんでした…あれが限界です。後悔は多々ありましたが、種﨑さんとのお喋りはとても楽しかったです。種﨑さま、スタッフのみなさま、和やかな空気と貴重な体験をありがとうございました。初ラジオが寿司食いてェで良かったなーと思いました」と振り返った。
番組はこちらから。
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『SPY×FAMILY』アーニャの声優に原作者が明かした制作秘話。ツーショット写真も話題【画像】