「知床遊覧船」の観光船が行方不明に。2カ月前の写真には“船首の亀裂”が写っていた

「しろまる最北日記」さんが2月にウトロ漁港で撮影した「KAZU I」の写真より

北海道の知床半島沖で4月23日、「知床遊覧船」が運行する観光船「KAZU I(カズワン)」が消息を絶った。

約2カ月前に陸揚げされた「KAZU I」を道内の観光客が撮影した写真には、船首部分に亀裂のようなものが写っていたことが分かった。

■「船首が浸水し、沈みかかっている」と乗組員から通報

NHKニュースなどによると、23日午後1時すぎ、乗組員から「船首が浸水し、沈みかかっている。エンジンが使えない」と救助要請の通報が海上保安庁にあった。

この船には乗員乗客を合わせて26人が乗っており、海上保安庁などの捜索の結果、24日夕方までに計10人が救助された。少なくとも8人が意識のない状態だという。

■2月に撮影された写真には「船首の亀裂」が写っていた

別の運行会社の男性は「去年、2回ぐらい座礁事故を起こしている。自分が見た限り、船の前側の方が割れていた。そこが大きく亀裂入って水が入った可能性がある」とテレ朝newsに話していた。

稚内市在住の「しろまる最北日記」(@Asuka_Shiromaru)さんは、2月に観光で斜里町を訪れた際に、流氷を避けるためにウトロ漁港に陸揚げされた「KAZU I」を撮影。その写真を24日にTwitterに投稿した。

この写真を見ると、船首に描かれた「KAZU I」のロゴの右側に、亀裂のようなものが走っていることが分かる。

しろまる最北日記 (@Asuka_Shiromaru) on X
あまり言いたくないけれど、事故を起こしてしまった会社の船は他社よりも屋根のあるキャビン内の席が多いので、多少天気が悪くても、他の会社を差し置いて出港しがちなところはありました。 当該船舶は同業者の間で『潜水艦』と呼ばれていました。 今年2月のようす↓

「しろまる最北日記」さんは以前、知床の別の観光船運行会社でアルバイトしていたという。行方不明になった船について、「他社よりも屋根のあるキャビン内の席が多いので、多少天気が悪くても、他の会社を差し置いて出港しがち」だったと記した。

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