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イギリスのボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相が4月9日(2022年)にウクライナの首都キーウ(Київ/キエフ)を電撃訪問しました。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領とキーウを歩いたり、会談を行った様子をジョンソン首相がツイートしています。
*Category:テクノロジー,国際 Technology|*Source:@BorisJohnson|Twitter
今回、ボリス・ジョンソン首相がウクライナのキーウ(キエフ)を電撃訪問した背景には、イギリスによるウクライナ支援を世界に、そしてロシアに見せつけるという意図に加えて、新たな軍事支援を表明するためのものであったとAFPBB Newsが報じています。
英首相官邸の報道官は、訪問は「ウクライナ国民との連帯を示す」ことが目的と説明。ゼレンスキー氏との会談では英国の長期的なウクライナ支援について協議し、新たな財政・軍事支援を表明するとした。
英政府はジョンソン氏のウクライナ訪問予定を事前に発表しておらず、同氏も8日の記者会見で訪問の可能性を問われた際に明言を避けていた
戦時下のキーフを訪問するという大胆な行動によって世界にウクライナ支援とイギリスの存在感を強く印象付けたボリス・ジョンソン首相。「パフォーマンス上手」と言われる同氏の面目躍如といったところですが、ただの“見せかけ”にとどまらず、侵攻を続けるロシアに大きなプレッシャーをかけることに成功したといえるでしょう。
また、イギリスのトップであるジョンソン氏が「いちかばちか」で電撃訪問をするとはとうてい考えられず、背景にはMI6(正式にはSecret Intelligence Service・秘密情報部)などの英国の諜報機関、あるいはCIA(Central Intelligence Agency・中央情報局)などの同盟国(米国)などと連携した綿密な情報収集があったであろうことは想像に難くありません。
同時に、現地ではSAS(Special Air Service・英国陸軍特殊空挺部隊)などの最精鋭部隊が警護を務めた可能性があり、ジョンソン氏の行動力だけでなくイギリスの軍事的優位性も強く印象付ける結果となっています。
ひるがえって、日本に同じことができるか? と考えると、雲泥の差があることは明白。もちろん、このような行動をする必要があるかどうか? という議論はありますが、そもそも「やろうと思っても到底無理」とうのが現実。自前で強力な諜報機関や特殊部隊を持たないが故に選択肢が狭められている状況が国益にかなうのでしょうか?
今回のボリス・ジョンソン首相のキーウ電撃訪問は、日本人にとっては改めて自国のありかたを考えてみるきっかけになりそうです。
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ボリス・ジョンソン英首相ウクライナを電撃訪問。キーウでゼレンスキー大統領と会談しTwitterに動画を投稿