政府は昨年末、ファイザーとパキロビッド76万人分の導入契約を結んだと発表した。この時期に米国が確保していた1000万人分、英国275万人分と比べると、失望せざるを得ない契約量だった。専門家らは人口の10分の1の500万人分は確保していないと安心できないと言う。政府がオミクロン株感染者の激増を見通せなかったためだろう。ワクチンの早期確保に失敗した経験から考えれば、さらに費用がかかってでも十分な薬の量を確保すべきだったが、そうはしなかったのだ。
導入契約を結んだ76万人分すら、必要な時期に合わせて手に入れられなかった。今月24日の時点で契約量の21%に過ぎない16万人分しか入手できておらず、ほとんどが処方され、残っているのは4万9000人分だ。25日には4万4000人分が追加で届いたが、一日約30万人ずつ感染者が発生している状況では全く足りない。政府はメルク社の経口治療薬ラゲブリオも2万人分を緊急導入し、26日から処方を開始したが、この薬は重症・死亡リスク減少率が約30%しかなく、フランス政府が購入を取り消すなど安全性に対する議論もある。韓国の医療陣が果たしてこの薬を使うのか疑問だ。
防疫当局は今月25日の定例記者会見で、「ワクチンの時のように、ほかの国と治療薬のスワップを考えていないのか」という質問が出ると、その時はじめて「可能な国をモニタリングして相互協力を検討する」と答えた。友好国の多くはオミクロン株による大流行を経験し、ある程度安定を取り戻している状態だ。これらの国々で残っている治療薬を借りた後、韓国が危機を克服してから返す方法を積極的に推進する必要がある。ワクチンも英国・イスラエルなどとスワップ契約を締結し、供給を受けた。文在寅(ムン・ジェイン)政権が任期末で前向きでないなら、尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の政権引き継ぎ委員会が立ち上がって乗り出すべきだ。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com 2022/03/28 10:00
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