NHK盛岡のアナ「深呼吸してください」と地震速報で気遣い。発生9分後の放送、自宅から駆けつける

岩手県沿岸部で震度5強を観測した地震の様子を伝えたNHK盛岡放送局のアナウンサーの振る舞いが話題になっている。

地震直後に自宅から放送局に駆けつけ、服装が少し乱れた様子のまま、視聴者に「深呼吸してください」と気遣いを見せたからだ。

話題になったのは佐々木芳史アナウンサー

3月18日午後11時30分すぎ、別のニュースキャスターが地震の様子を伝えた後、映像がNHK盛岡放送局のスタジオに切り替わった。

佐々木アナウンサーは「緊急事態速報が発生した時、私は2階(建て)のアパートの自宅の1階にいました」と説明。佐々木アナが画面に登場したのは、地震発生からわずか9分後だった。

スーツ姿の佐々木アナは、シャツの襟が乱れたまま「盛岡市にある盛岡放送局では10秒ほど横揺れがありましたが、棚から物が落ちることはありませんでした」などと状況を伝えた。

2011年3月に起きた東日本大震災を念頭に置いた様子で、「この3月に起きた地震です。思い出して不安になった方もいらっしゃるかもしれません」と発言。「まずは一度深呼吸をしてください。ゆっくり吸って、はいてを繰り返してください」と視聴者を気遣った。

佐々木アナは繰り返し「不安に思った方、たくさんいらっしゃるかと思います。まずは深呼吸をして、ゆっくり落ち着いて行動してください」と伝えた。

この振る舞いにTwitter上では「優しさが沁みた」「非常時にこう言ってくれると安心感が強い」と反響が広がった。

盛岡では地震発生時に雪が降っていた様子で、佐々木アナの「髪が濡れていた」というツイートも多く見られた。髪や服装を整えるまもなく放送に臨んだとみられる。

一旦画面が切り替わった後、数分後に再び盛岡放送局に中継が繋がれた。

髪を拭いて整えたのか、佐々木さんの髪型が少し変わっている様子だった。さらに3度目の登場では、シャツの襟も整っていた。

NHKのサイトによると、NHKは報道機関で唯一、災害対策基本法で指定公共機関に定められている。そのため「防災・減災報道」を最大の使命の一つに掲げている。

地震速報をめぐっては過去にも、NHK水戸放送局の中村慶子アナウンサーが茨城県南部の地震速報をパーカー姿で伝えたことがあり、「緊急放送の緊急さが伝わる」といった声が寄せられていた。

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Rio Hamada