ロボット犬「Spot」や人型ロボット「アトラス」は有名な企業、ボストン・ダイナミクス。これらの二足歩行や四足歩行のロボットは、どのようにして生まれたのでしょうか?
*Category:テクノロジー Technology|*Source:Boston DynamicsWikipedia(1) ,(2)
2005年、ボストン・ダイナミクスはハーバード大学などと協働で四足歩行ロボット「ビッグドッグ」を開発しました。資金提供したのは米国防総省(DARPA)で、自動車では走れないような荒れ地で、兵士に同行する荷馬の役割を果たすことを期待されていました。
「ビッグドッグ」は時速6.4キロで150キロの荷物を運び、最大35度の傾斜のある荒れ地でも横断できるように設計されています。結局「大きすぎる」という理由から軍には正式採用されませんでしたが、ビッグドッグは当時「世界で最も野心的な脚式ロボット」と呼ばれる革新的なものでした。
その後「ビッグドッグ」の派生として研究用の「リトルドッグ」、時速45キロで走行可能な「チーター」などが開発され、2012年には「ビッグドッグ」の軍用化モデルとして「LS3」が登場。
「LS3」は約10種の音声コマンドに対応しており、「エンジンオン」「ストップ」などの基本的な命令の他、操縦者に追従する「フォロータイト」などの命令に対応しています。
2014年には、実際に海兵隊の演習に使用されますが、結局2015年末にお蔵入りに。理由としては「エンジン駆動による大きな騒音」や「修理のしづらさ」などが挙げられています。
しかし、その後も四足歩行ロボットの開発は続けられ、2016年にボストン・ダイナミクスは、犬をモチーフにした電動の四足歩行ロボット「Spot」を公開。このロボット犬はたった25キロという軽量な設計が特徴でした。
2018年には、人間に邪魔をされてもドアを開けようと粘る「Spot」の様子がYouTube上に公開されます。
「Spot」は2019年、マサチューセッツ州のロボット警官、及び爆弾処理班として採用されました。さらに2020年には、一般向けに74,500ドル(約854万円)から販売されるなど、「Spot」はボストン・ダイナミクスを代表するロボットの1つとなっています。
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