東京都は2月14日、戸籍や住民票の性別が同性同士など性的マイノリティのカップルの関係を公的に認める「パートナーシップ制度」の素案を発表した。今年秋の制度開始を目指している。パブリックコメントも同日開始した。
「東京都パートナーシップ宣誓制度」の素案によると、双方もしくは一方が性的マイノリティの2人が対象で、都内在住者にとどまらず、在勤・在学者も含まれる。子育てをしているカップルは、希望をすれば証明書に子どもの名前を載せることができる。
また、アウティング(性のあり方を本人の同意なく公にしてしまうこと)を防止するため、届け出の手続きを原則オンラインで完結できるようにする。
都は3月31日まで素案についてパブリックコメントを募る。集まった意見などをもとに今年6月の都議会定例会で「人権尊重条例」の改正案を提出し、秋の制度開始を目指すという。
小池百合子都知事は2021年12月、2022年度中にパートナーシップ制度を導入することを表明。全国では都内の区市を含む全国150以上の自治体ですでに導入されている。
都議会に請願提出などの活動をしてきた「東京都にパートナーシップ制度を求める会」代表の山本そよかさんは発表を受けて制度開始への期待をにじませた。
「(対象者が)双方もしくはいずれか一方が都内在住、または都内在勤・在学であることという、多くの人に制度が開かれたことは嬉しいです。子どもの名前記載も、子育てをしている当事者はあまり声をあげられない状況にあることが多いので、制度に組み込んでほしいという切実な声を聞いていました」
全体的には前向きな内容、と都の案を評する山本さん。一方で、都内の民間事業者や制度を導入済みの自治体との連携について、「働きかける」「調整中」としている点に懸念も残るという。
「少数派でも守らなければいけない人権、命、心があります。正しいプロセスで正しい判断をしてほしいと思います」
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東京都パートナーシップ制度、秋に開始予定 パブリックコメントも開始