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「これじゃあ、まともな考えをしている人は、この国から出ていくばかりかもね」と息子がつぶやく。
韓国で就職できずに、海外に留学しそのまま就職、移住という話はよく聞く。ただ、最近、韓国を出る決心をした知人たちは、韓国で不自由なく住んでいる優秀な人たちばかりである。
この4月から日本の病院に勤務が決まったのは、筆者が「育メン先生」と呼んでいる30代の医師である。妻と幼い二人の子供を連れて日本に移住する。
警察官の父親のもとに生まれた彼は、正義感の強い青年だ。高校の時、日本のセンター試験に該当する「大学修学能力試験」で自分の力を試そうと勉強した結果、医学部に入学した。
勤務医としてキャリアを積みながら子育ても積極的な彼が日本移住を選んだ一番の理由は、「韓国には未来が見えない」である。韓国の少子化は全世界の中でも急速に進んでいる。2020年の出生率は0.82で2021年はもっと低い数値になるだろう。
彼は「10年後20年後の韓国は中国に飲み込まれているかもしれない。与党『共に民主党』は朝鮮族(韓国系中国人)の移民を受け入れると言っているけど、朝鮮族の人口が増えることによって、韓国は中国の一部になっていく」と危惧している。
「何より韓国社会ではお互いに人が信用できない。今のように正直に生きていたらいつか詐欺にあうかもしれない。いろんな国を旅行して回ったけれど住みたいと思った国は日本だけ」と話す。きっと日本でも「育メン先生」をやってのけるだろう。
同じく韓国を捨てた弁護士の夢
そして、もう一人はソウル大卒のエリート弁護士である。彼は従業員が10人以上いる弁護士事務所の代表である。
地方出身の彼は、高校の時にその地方の学力テストで1位になった秀才である。大学受験ではソウル大法学部を目指し、見事に合格した。その後、銀行勤務を経て、司法試験に合格した彼は見聞も広い。
彼は韓国の日本統治時代に対しても、「よく当時の状況を考えればわかる。朝鮮は自力で自国を守るのが難しく、日本に支配されるしかなかった。当時の朝鮮王が無能だっただけの話で、韓国の教科書はほとんど虚偽。でも、みんなそれがわからないんだ」と筆者に話してくれた。
彼と話していた時に、驚くべき発言をしたことがある。何かというと「弁護士としての夢は一つ。弁護士をやめて自由に暮らすこと。そう思っているのは自分だけではない」というのだ。韓国人のクライアントはもめ事を法的に解決してくれるのを望んで弁護士を雇うのではなく、自分の思い通りに物事が運ぶのを望み、弁護士を雇うのだそうだ。
裁判中も、とにかく自分はお金を出しているのだから、自分の思うとおりの判決を引き出せといつも言われるのだと。随分とめちゃくちゃな話である。
もう仕事は社員に任せて、日本の語学学校に留学する予定だと話していた。ところが、コロナで外国人の新規ビザの発行が止まってしまったので計画が思うように進まなかった。ビザが待ちきれなかった彼は、アメリカとオーストラリアに放浪の旅に出た。現地からオンラインで日本の語学学校の授業を受けている。
SNSでは彼の現地での様子が毎週見ることができる。韓国を脱出した彼は普通のバックパッカーだ。彼は見事に夢を叶えた。
全文はソースで(立花 志音:在韓ライター)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68832
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