米国のビルボードが年明けにランキング集計の基準を変更し、防弾少年団(BTS)などのK-POP歌手に影響を及ぼすのかどうかに関心が集まっている。
ビルボードは、11日(現地時間)から音源の重複購買(ダウンロード)を集計から除くよう規定を変え、1週間にダウンロードは1回だけを認めることにした。これまではデジタル音源を購入する場合、1人(1アカウント)あたり週4回まで集計された。規定変更により、1週間あたり1回のみカウントされることになる。
これとともに、アルバムは3.49ドル(約400円)、8曲以下が入っているミニアルバム(EP)は0.39ドル(約44円)未満の場合は、集計から除外される。これより安い価格で販売される音源やアルバムは、販売集計に加えないということだ。通常、過去の曲のリミックスバージョンで作られたアルバムは、低価格で販売される。
新規定は、11日から「ホット100」と「ビルボード200」を含むすべてのビルボードチャートシステムに適用された。ビルボードは今回の措置について、特別な背景の説明はしなかった。ただし、変更されたビルボード規定は、ファンダムの大量購買や過度なリミックスバージョンを制限するという意図だと読みとれる。
ビルボードの規定変更により、BTSをはじめとするK-POP歌手のビルボードへのランクインに懸念の声が出ている。重複ダウンロードが集計から除外されると、相対的にダウンロードの反映割合が低くなり、ストリーミングとラジオの放送回数の割合が高くなる。ストリーミングが主である米国現地の歌手とは違い、強力なファンダムに基盤を置くK-POP歌手は、ダウンロードで強さを示してきた。
ビルボードと米国のアルバム販売を集計するMRCデータが公開した2021年の米国音楽市場年間報告書によると、BTSの「Butter」は昨年、約189万回ダウンロードされ、年間で最も多くダウンロードされた曲として記録された。BTSは昨年、米国市場の音源ダウンロードを集計した「トップ・デジタル・ソング・セールス」で、「Butter」以外にも「Permission To Dance」で3位(40万回)、「Dynamite」で6位(31万8000回)、「My Universe」で7位(29万回)を記録した。昨年のダウンロード数が100万回を超えた曲は「Butter」だけで、2位になったウォーカー・ヘイズの「Fancy Like」(50万回)より3.8倍多かった。
昨年はBTSだけでなく、BLACKPINKのリサがソロ曲「LALISA」と「MONEY」でホット100進出に成功し、ガールズグループのTWICEも、初の英語シングル「The Feels」でホット100の83位を記録した。
ある大手音楽企画会社の関係者は「K-POP歌手がビルボードで高いランキングをつけると、米国の歌手を保護すべきという批判も出てくる」とし、「ビルボードのランキングは米国のミュージックアワードなど他の候補の選定にも影響力を及ぼすだけに、動向を見守っている」と述べた。
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