Appleが第7世代のiPod touchを発売してから、今年の5月で3年が経ちます。本来であれば、そろそろ次のiPod touch 8が登場する時期です。
ですが、今のところ、iPod touch 8が登場するという噂はありません。テック系メディア「9to5Mac」は「新しいiPod touchは登場せず、iPod touch 7が最新のiOSバージョンに対応しなくなるまで放置される」と予測しています。
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「9to5Mac」の予測は不思議ではありません。そもそも、「iPod touch 7」が登場する前から、iPodシリーズ廃止の噂が何年も前から流れていました。むしろ、新モデルが出たことが不思議なほどだったのです。
iPodはAppleの歴史の中で非常に重要な役割を果たしてきました。iPodは革新的な音楽プレイヤーとして若い世代に大きく普及し、AppleのMacBookやiMacなどの他製品の販売促進にも繋がりました。
しかし、Appleはこの好調な製品を自ら捨て去りました。Appleは2007年にiPhoneを発売する際、「iPhoneにはiPodが内蔵されています」と宣伝しています。つまり「iPhoneを買うなら、iPodは買わなくていい」と言外に訴えたのです。
この時のAppleの狙いは、iPhoneを「史上最高の携帯電話」と「史上最高のiPod」としてマーケティングすることでした。これにより、ユーザーは決して安くはない500ドルを喜んで払ってくれるのです。
Appleの予想通り、iPhoneが登場して以来、iPodの販売台数は減少傾向になりました。そして、2014年にiPod classicが、2017年にiPod nanoとshuffleが販売終了となり、iPodは終焉へと近づいて行きました。
「iPod touch 7」が更新されたというのは、高価格化していくiPhoneの代替品として、若い世代に普及させるという目的があったのかもしれません。しかし現在Appleは「iPhone SE」シリーズを定番化させて来ており、安価なiOSデバイスとしての座も失われつつあります。
事実、今年の3月または4月には「iPhone SE 3」が登場すると噂されており、5Gに対応した格安端末となることがリークされています。Appleがプロセッサを更新した「iPod touch 8」を出す可能性は必ずしもゼロではありませんが、それよりもiPodシリーズが完全終了する可能性のほうが高そうです。
オリジナルサイトで読む : AppBank
なぜAppleは「iPod touch」を終わらせるのか?