『コロナ下で牛乳・乳製品の業務需要が回復してきておらず、脱脂粉乳の在庫が高水準となっている一方、生乳生産量は増加していることから、今年の年末年始は、例年以上に需給が緩和し、処理不可能な生乳の発生が懸念されている』
金子原二郎農林水産大臣は12月14日の記者会見で、こう危機感をあらわにし、生乳の消費拡大のためのプロモーションに取り組む考えを示した。
乳業メーカーや酪農家でつくる業界団体「Jミルク」によると、年末年始に生乳が廃棄される恐れがあるのは、年末年始は牛乳の消費が落ちる時期であることに加え、一部量販店の休業や学校給食の休止が重なり、1年のうちで一番牛乳の消費量が少なくなる時期になることなどが理由だという。
こうした事態に、『バズレシピ』で知られる料理研究家のリュウジさんが、Twitterで『生乳を救いたい。牛乳を使ったバズレシピ集』と題したモーメントを公開すると、多くの反響が寄せられた。
モーメントには、リュウジさんがこれまでTwitterで投稿してきた多くのレシピのうち、牛乳を使ったものがまとめられている。
このツイートには、「私も貢献したい」「牛乳使おう!」「影響力のある方の呼びかけ、とても嬉しいです」「素晴らしい」などのコメントが寄せられている。
北海道庁の公式Twitterアカウントもリュウジさんの投稿を引用リツイートし、「#今こそ食べよう北海道」などのハッシュタグとともに、牛乳の消費拡大を呼びかけた。
リュウジさんの投稿は1万6000回以上リツイートされ、3万以上の「いいね」がついた。
リュウジさんはなぜ牛乳を使ったレシピをまとめて投稿しようと思ったのか、その思いを聞いた。
ーー最初に、生乳が大量廃棄される恐れがあるというニュースを知った時にどう感じましたか?
「まず、生産者さんのことを考えました。生乳は生産を止めることができませんよね。それが廃棄されるというのは、『もったいない』と感じました。何か手助けができれば、と強く思いました」
ーー『牛乳を使ったバズレシピ集』は1万6000回以上リツイートされ、「私も貢献したい」などの声が寄せられています。多くの反響をどう受け止めていますか
「自分も協力したい、と思ってくれているのが本当にありがたいです。生産者の方々がいないと、僕たちは料理が作れません。料理家にできる社会貢献の一つだと思っています。だからこそ、恩返しができればいいなと思います」
ーー牛乳の消費拡大に向けてメッセージをいただけますか
「牛乳は料理にコクをプラスしてくれるので、深みがでます。『バズレシピ』を見て料理を作って、コップ1杯の牛乳を飲んでいただければ嬉しいです。でも、無理矢理使うのではなくて、あくまで自分で美味しく食べるために使ってもらいたい。『バズレシピ』を見て、皆さんが『食べたい!』と思ったものを作って食べてもらえれば、生産者さんも自分自身も喜ぶものになりますよね」
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
生乳が大量廃棄される恐れ…⇨『牛乳を使ったバズレシピ集』を公開。リュウジさん「食べたいと思ったら作ってみて」
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