宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月19日、宇宙飛行士候補者の募集要項を発表した。身長149.5cmから応募が可能になった。
候補者の募集は13年ぶりで、要項には「多様性を尊重」などという文言が盛り込まれるなど、今の社会や時代を反映したものとなっている。
新たに宇宙飛行士を目指せるのはどんな人か。改めて見ていこう。
JAXAは今回の募集に際し、公式サイトで「宇宙飛行士に、転職だ」とメッセージを打ち出し、多くの人々に志願を呼びかけた。
サイトを見ると、複数の男性や女性とみられる人々の姿があり、スーツを着ていたり、ヘルメットを被っていたり、また髪の色が赤かったりと特徴は様々だ。
漫画やアニメで人気の『宇宙兄弟』のキャラクターとして知られる南波六太と伊東せりかの姿もあった。
宇宙飛行士候補者の選抜は、書類(エントリーシート)選抜から始まり、英語試験を含む第0次選抜、その後第1次選抜と第2次選抜を経て、第3次選抜まである。
JAXAは宇宙飛行士候補者として求める人物像を、このように記載している。
1.国際共同事業、多国籍なメンバーシップのチームの中において、日本の代表として、多様性を尊重しつつ、ミッションを成功に導くための協調性と十分なリーダーシップを発揮できる。
2.来たる国際宇宙探査ミッションを見据え、様々な環境に対しても適応能力があり、宇宙という極限環境での活動においても、柔軟な思考と着眼点を持ち、自らを律しつつ、適時的確な判断と 行動ができる。
3.ミッション参加により得た経験・体験・成果を世界中の人々と共有する表現力・発信力があり、それらを活用し人類の持続的な発展や次世代のために貢献する。
ちなみに、受験資格に年齢による制限はない。
今回の募集と前回2008年の募集を比較すると、大幅に条件が緩和されたことが分かる。
「4年制大学(自然科学系) 卒業以上」という条件は無くなり、自然科学系の分野でなくとも「3年以上の実務経験」があれば応募が可能となった。
前回「158cm以上から」とされた身長についての条件は「149.5cm以上~」となった。宇宙船の改良や新規開発により、宇宙船搭乗にかかる身体的要件が緩和されたという。
応募条件について、宇宙飛行士の山崎直子さんは自身のTwitterで「理系及び大卒の縛りがとれ、選抜試験の中でSTEMの素養を見ていく形になる」と言及した。
その上で「身長も149.5-190.5cmと幅が広がっています」とつづった。
エントリーは2021年12月20日から始まり、2022年3月4日までとなっている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
学歴不問、身長149.5cmから応募可能に。新たに宇宙飛行士になるための条件は?JAXAが13年ぶりに募集